益川塾セミナー「曲がった時空におけるミュウオンの異常磁気能率 gμ−2」
2018.02.16
皆様のご参加、お待ちしております。
講師 | 森嶋 隆裕 氏(名古屋大学) |
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講演題目 |
曲がった時空におけるミュウオンの異常磁気能率 gμ−2 |
日時 | 2018年2月26日(月)13:30~ |
場所 | 京都産業大学 1号館4階 談話室 |
対象 | 一般・学生・教職員 |
申込 | 事前申込は不要。当日、直接、1号館4階 談話室へお越しください。 |
参加費 | 無料 |
概要 |
地球の重力場中を運動するミュウオンの異常磁気能率gμ−2に対する一般相対論的効果を考察した。平坦時空における磁気能率μm,地球の重力ポテンシャル φ = −GM/r を用い、地球重力場による曲がった時空の中を運動するフェルミ粒子に対して、一般相対論を考慮したディラック方程式を適用すると、地上で観測されるミュウオンの磁気能率は実効値 μeff ≃ (1 + 3φ/c^2 ) μm として記述できる。つまり、地上で観測されるミュウオンの異常磁気能率 aμ≡gμ/2−1は、場の量子論的効果による補正とは別に、|aμ| ≃ 2.1×10^(−9) 程度の大きさの補正を受けることになる。最新の報告によれば、理論値と実験値の差は aμ(EXP) − aμ(SM) = 28.8(8.0) × 10^(−10) (3.6 σ) であるが、これは平坦時空を仮定した比較であり、地球重力による曲がった時空の一般相対論的効果は考慮されていない。そこで、背景時空としてSchwarzschild 時空を仮定し、また、ミュウオンの異常磁気能率の精密実験手法 (Storage Ring 法) を想定して、一般相対論的な曲がった時空の効果を含む post-Newtonian オーダー O(1/c^2) の項まで考慮に入れた場合のミュウオンの異常磁気能率の実効値を求め、理論値と実験値の比較・検証を行った。 [参考文献]: |
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