修了式に参加して

インドネシア語専修 4年次生 植松 千恵

 昨年8月に来日したインドネシア人看護師候補生たちの修了式が、2月12日にAOTSの関西研修センターで行なわれ、そこへ参加させていただきました。同じ日に何ヵ所かで修了式が行なわれ、この関西研修センターでは、三宮と大阪で研修を受けていた看護師候補生が出席していました。

 まず驚いたことが、この修了式を終えた次の日にもう各自の勤務する場所へ向かうということです。研修が終わって休む間もなく新しい生活の始まりです。「研修は終わったけど、まだ私の本当の戦いは始まってない」「ドキドキしているけど、働くことに対してやる気がいっぱい」と、これからの新しい生活に対しての意気込みを話してくれました。

 この修了式はまず代表の方の挨拶があり、そのあと研修生の名前が呼ばれ、一人一人に修了証書が渡されました。その雰囲気はまるで私たちが経験した卒業式と同じです。
 領事館の方の挨拶の中にあった「TANAH AIR(祖国、インドネシア)を忘れないで」、という言葉に私は強く心うたれました。

 懇親会では、受入施設の方と話をしたり、先生との別れを惜しんだり、と人それぞれの過ごし方でした。ギターの弾ける人を囲み、研修生と先生がお互いに歌を歌う場面もあり、最後には私たちも一緒に”Sayonara”を歌いました。その歌詞に”sampai berjumpa(また会いましょう)”とあるように、どういった形であっても、この先も彼らとつながっているだろうと思います。先生にも「これから困ることもたくさんあると思うけど、連絡を取ってる人や近くに住んでる人がいたら助けてあげてね」と言われました。
 この春で私自身が卒業のため、今のように頻繁に彼らの近況を聞くことはできないかもしれません。けれど、それぞれが必ず患者さんのために頑張っていると信じて、これからも応援していきたいと思います。

 彼らが来日して半年、昨年10月から月1回のペースで一緒に日本語会話の練習をしました。日本語の上達ぶりに毎回驚かされてばかりだったのですが、それだけ一生懸命で、その努力が本当に感じられました。
 日本語を勉強しはじめてまもないころから始まり、働くギリギリまでみんなとお話しできたことは本当にうれしかったです。4ヶ月だけでしたが、お互いの言葉で色々なことを伝えることができ、とてもいい勉強になりました。私がそう思ったように、彼らにも何か感じてもらえたら何よりです。
 そしてこれからもそれぞれの病院で、たくさんの人に出会い、たくさんのことを感じ、頑張ってほしいと思います。そしてこの先もこういった機会があれば、後輩たちにも是非参加して多くのことを感じてもらいたいと思いました。

 後日、彼らが勤務する病院に到着し、あいさつをしている様子を記事で見ることが出来ました。これからもみんなの活躍を聞けるのが楽しみです。

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