京都産業大学世界問題研究所・モラロジー研究所道徳科学研究センター研究交流会「日本のアイデンティティと若泉敬先生」

開催日時 2013年5月29日(水) 9:30〜18:00
開催場所 財団法人モラロジー研究所
出席者 モラロジー研究所 大野 正英(モラロジー研究所道徳科学研究センター・センター長)
野村 隆紹(モラロジー研究所秘書室長)
川久保 剛(道徳科学センター副センター長)
宮下 和大(道徳科学センター主任研究員)
世界問題研究所* 東郷 和彦(世界問題研究所所長)
岩本 誠吾(世界問題研究所所員・法学部教授)
中谷 真憲(世界問題研究所所員・法学部教授)
高原 秀介(世界問題研究所所員・外国語学部准教授)
宮崎  寛(世界問題研究所研究補助員)

報告の概要

 若泉敬氏の遺品を保管しているメモリアル・ルーム(「無為無為庵」)では、遺品に関する説明だけでなく、60年代末から70年代日米外交における若泉氏の貢献に関するレクチャーを受ける。また廣池千九郎(モラロジー研究所創立者)記念館の見学を通じ、「道徳を科学的に理論化する」というモラロジーの起源とその発展経緯が明らかとなった。  その後の研究交流会ではそれぞれの研究活動および研究コンセプトを紹介しあった。その中で、西欧の個人主義的「正義」(justice)概念と比較して日本の「正義」には「慈悲」「他人への配慮」という要素があり、ここにこそ世界に発信する「日本型倫理学」の価値があるという点に参加者の議論が集中した。若泉氏が世界問題研究所在任中に開催したシンポジウム「世界の中の日本の文化」を今日の文脈に位置づけるうえで、また「文明とアイデンティティ」という研究領域との関連において、日本型倫理概念が一つの鍵となる点を確認した。

  • 無為無為庵にて生前の
    若泉先生に関するレクチャーを受ける

  • 廣池千九郎記念館の展示物は廣池氏の
    「モラロジー」を支えた倫理思想を体感させる

  • 廣池千九郎の「倫理科学」と
    その実践について説明を受ける

  • 両研究所の相互紹介を通じて若泉敬先生の話から
    日本の文明・倫理観・アイデンティティにまで話が拡がる

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