History, territory and Japan's growing isolation in East Asia

報告者 トマス・バーガー(ボストン大学)
開催日時 2012年12月5日(水)15:00〜18:20
開催場所 京都産業大学 第2研究室棟1F会議室

報告の概要

 ボストン大学のトマス・バーガー教授にお越しいただき、「History, territory and Japan's growing isolation in East Asia」と題し、戦後日中韓の関係史について歴史認識問題を中心にご報告いただきました。まず、各国における歴史の記憶のされ方・語られ方が概観され、また、それが現代の政治関係にどのようなインパクトを与えているのかが紹介されました。この問題へのアプローチとして、特に「歴史決定主義」「道具主義」「文化主義」の視点が提示されました。次に、歴史問題が解決困難になっている理由として歴史和解への消極性、国内政治にポピュリズムを用いること、各国政府の外交能力の低さ等が挙げられ、それぞれが詳しく論じられました。最後に、歴史問題が領土問題と絡み合うことで、日米関係にも悪影響を及ぼしつつあるのではないかとの疑問が投げかけられました。報告後、フロアからも歴史認識分析の三つの視点がどの程度有効なのか、日本の「東アジアでの孤立化」はどの程度真実であるのかといった質問がなされ、活発な議論が繰り広げられました。


  • トマス・バーガー氏

  • 研究会の様子
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