第1回研究会「被殖民/近現代:外来政権における台湾知識人 ―アイデンティティーの転換を考える―」

報告者 徐 興慶(台湾大学)
開催場所 壬生キャンパス むすびわざ館4F会議室
開催日時 2012年5月23日(水)15:00〜18:00

報告の概要

徐興慶氏

 台湾大学の徐興慶先生にお越しいただき、「被殖民/近現代:外来政権における台湾知識人」と題してお話しいただきました。まず、「台湾意識」がどのように転換してきたのかが、明清時期・日本統治期・光復期以後という時代区分の中で整理されました。次いで、台湾における言語とアイデンティティーの重層性や多様性が確認され、まとまった「台湾意識」は日本による支配を通じて形成されたとの指摘がなされました。後半では、張深切(日本統治期)や陳旺成(光復期以後)といった知識人の個人史を通じて、台湾・日本・大陸の関係性がアイデンティティーや「祖国愛」にどう影響したかが論じられました。最後に、ポスト戒厳令期における、外省人・閩南人・客家・原住民をひとまとまりにした「新台湾人意識」の形成が論じられました。

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