開催場所	神山ホール第2セミナー室
開催日時	2010年10月9日（土）〜10日（日）

プログラム

1日目

セッション1 「現代日韓のあゆみと自己認識・相互認識」 座長　東郷和彦（世界問題研究所所長）
報告1-1	朴勝俊(パク スンジュン)・宮崎寛 （世界問題研究所） 「戦後韓国の経済発展と日本の自己認識」	討論者	崔雲�Z(チェウンド) (東北亞歴史財団)
報告1-2	申(シン)吉(ギル)壽(ス)（外交通商部・大使）・趙(チョ)胤(ユン)修(ス) (東北亞歴史財団) 「1965年日韓会談に表れた韓国の認識変化過程：漁業及び平和線委員会を中心に」	討論者	溝部英章 （世界問題研究所）
セッション2 「現代国際社会と日本人・韓国人」 座長　李(イ) ��(フン)（東北亞歴史財団/独島研究所所長）
報告2-1	崔雲�Z(チェウンド) （東北亞歴史財団） 「日本の東アジア共同体構想と地域認識：アジアに対する認識の変化を中心として」	討論者	滝田豪 （世界問題研究所）
報告2-2	金(キム)廣(グァン)烈(ヨル)（光云大学） 「在日永住外国人・在日コリアンの生活圏運動と共生指向」	討論者	朴勝俊(パク　スンジュン) （世界問題研究所）
報告2-3	Taeku Lee （UC Berkeley） 「太平洋のかなたの鏡を通じて：米国における韓国人と日本人のアイデンティティーと相互性」	討論者	高原秀介 （世界問題研究所）

2日目

セッション3 「近世日韓関係と相互認識・自己認識」 座長　東郷和彦
報告3-1	韓明基(ハンミョンギ)　（明知大學校） 「15〜17世紀の朝鮮知識人たちの日本認識概観」	討論者	森哲郎 （世界問題研究所）
報告3-2	朴真完(パクチナン)　（京都産業大学） 「建仁寺両足院の朝鮮通信使関連資料について」	討論者	李(イ) ��(フン) (東北亞歴史財団)
報告3-3	池内敏（名古屋大学） 「鬱陵島海域の生業と交流・ノート− 竹島/独島と石島の比定問題に関連して−」	討論者	李(イ) ��(フン) (東北亞歴史財団)
セッション4 「文明と文化そして日韓」 座長　川合全弘（世界問題研究所）
報告4-1	Youngshik Bong（American University） 「韓国と日本のソフトパワー」	討論者	崔雲�Z(チェウンド) （東北亞歴史財団）
報告4-2	小倉紀蔵　（京都大学） 「東アジアの文明意識と文化意識」	討論者	金旼奎(キムミンギュ) （東北亞歴史財団）
セッション5 「総括と展望」 座長 東郷和彦（世界問題研究所）・李(イ) ��(フン) (東北亞歴史財団)
全体討論

セミナー概要

　10月9日、10日の2日間、本学・世界問題研究所による国際学術フォーラム「鏡の中の自己認識―日本と韓国の歴史・文化・未来―」が韓国の東北亜歴史財団との共催により、神山ホール第2セミナー室で開催された。このフォーラムは日・韓・米3国の研究者が合同で、歴史、経済、政治、文化などさまざまな面から日韓関係をとらえ直すための試みとして、それぞれの国が「相手国を前にしてどのような自己認識をなしてきたのか」と問うことで、新しい知見が得られることを目指し企画された。

　日本からは本学の東郷 和彦世界問題研究所所長をはじめ、名古屋大学の池内 敏教授、京都大学の小倉 紀蔵准教授、また本学教員が多数参加。韓国からは外交通商部の申 吉壽大使、財団の李 �椏ﾆ島研究所所長、ほか７名の研究者が、またアメリカから、カリフォルニア大バークレー校のLee教授、アメリカン大学のBong教授の２名が参加した。

　開催に先立ち藤岡一郎学長から「率直で学問的な議論を積み重ねていくことが大切である」と挨拶があり、実際に意見交換は大変率直で実り多いものとなった。セッションでは「現代日韓のあゆみと自己認識・相互認識」「現代国際社会と日本人・韓国人」「近世日韓関係と相互認識・自己認識」「文明と文化そして日韓」の4つのテーマにおいて、熱のこもった報告があった。

　2日間にわたるセッションの後、東郷所長と李所長が共同座長として「総括と展望」をまとめ、本フォーラムでの学術的議論が、日韓両国に存在する諸問題の解決および相互関係の進化など、両国の未来を築く一助となることに参加者一同が期待を抱き、本フォーラムは幕を閉じた。