2024(令和6)年度 第4回全学FD/SD研修会を開催しました
2024.10.29

10月18日(金)、2024(令和6)年度第4回全学FD/SD研修会を開催しました。
京都産業大学では、学修者本位の教育の実現を目指し、さまざまな取り組みを行っています。
第4回全学FD/SD研修会は、附属高等学校と連携し、京都産業大学附属高等学校の情報科主任の森本 岳 教諭から、「学習指導要領改訂『情報Ⅰ』必履修化に伴う高等学校での学びの変化について—今後の大学教育への影響を見据えて—」をテーマにご講演いただきました。
2022(令和4)年度高等学校入学者からは、この新学習指導要領により、「情報Ⅰ」が必履修化されました。2025(令和7)年度から、新学習指導要領の「情報Ⅰ」を学んだ生徒が大学に入学します。本研修会は、森本先生から、生徒が授業で学んだスキルを活用して探究学習に取り組む姿をご紹介いただくことで、今後の本学における教育内容への影響や対応を検討することを目的に開催しました。
さらに、新学習指導要領のもと2022年(令和4年)度より必履修化となった「情報Ⅰ」では、「情報デザイン」・「データの利用」という要素が加わり、問題を客観的・科学的に捉えるための方法、解決するための手段、効果を検証するための方法を学ぶことが重視されていると説明されました。加えて、指導要領改訂による初等・中等教育での学びの変化やその影響についても説明されました。
附属高等学校では、理論を学ぶ「情報Ⅰ」と実践の場である「基礎探究」を組み合わせた授業が週3時間行われていること、生徒は、「課題研究ルーブリック」に基づいて、「リサーチクエスチョンを設定」「言語化」「文献調査による先行研究」「独自調査(アンケート・実験)」「研究結果のプレゼンテーション」の流れで課題研究に取り組んでいることが、実際の生徒のプレゼンテーションの様子とともに紹介されました。生徒は、前半の個人での課題研究での経験を活かしながら、後半はチームでビジネスアイデアを考えて企業に提案をするイノベーティブプレゼンにも取り組んでいることについても説明されました。また、2年生の国際・社会系の選択科目である「社会系情報Ⅱ」での学び、3年生の理工系の選択科目である「理工系情報Ⅱ」の内容、京都産業大学に進学する全員が必履修の3年生の「キャリアデザイン」での取り組みについても共有していただきました。



講演後は、活発な質疑応答が行われ、佐藤賢一教育支援研究開発センター長による閉会の挨拶を経て、研修会は終了しました。
当日は、対面・オンラインで77人が参加しました(加えて、後日のオンライン視聴申込者は61人)。参加者からは、「初等・中等教育でのカリキュラムがよくわかった。」「高校生がどの程度、研究発表のスタイルや資料収集の手順を学んでいるのか分かり、大学で授業する際の参考になった」「情報機器を扱える学生が入学してくる時代になったと感じた点と授業・カリキュラムの考え方を知ることができたのは良かった」「講義もより実践的なものにしていく必要性を感じた」といった声が聞かれました。
教育支援研究開発センターでは、今後も本学教職員の教育の質保証への知識向上の一助となるよう、継続して研修を企画していきます。