講演会「いけばなを伝える-ココロとカタチ-池坊いけばなの歴史を中心に-」を開催しました

2024.06.21

2024年6月9日(日)むすびわざ館ホールにて、第28回企画展の関連イベントとして講演会「いけばなを伝える-ココロとカタチ-池坊いけばなの歴史を中心に-」を開催しました。

池坊短期大学教授の松本 公一先生を迎え、池坊のいけばなを中心に、他流も含めたいけばなの歴史について講演いただきました。いけばなを理解する上での3要素として、いける人あってこその「ヒト」、どこにどのように飾るのかの「カタ」、なぜいけばなをするのかの「ココロ」を柱としてお話が展開されました。いけばなの起源とされる仏の前に供える花から、立て花、立花、抛入(なげいれ)花等の様式の展開をおさえつつ、その時代背景についてもご説明いただき、古代~近世にかけてのいけばなの歴史・文化について広く知ることができる内容でした。

あわせて、花伝書の中に禅の影響がみられること、「とりあわせ」を楽しむ室町文化の中でいけばなが発展したことなど、新しい研究の視点も少なからずご紹介いただきました。

さまざまな文献史料を用いて説明をされる松本先生
花伝書の説明をされる松本先生
参加者の方からは「人々の生活や興味でいけばなが変遷していく様子が大変興味深かった」、「伝統文化の意味・認識が変わった」、「近代以降の展開についても知りたい」などの感想が寄せられました。いけばなの更なる歴史的展開や詳細なところにまで、興味をかきたてられる講演内容となりました。
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