MOC vol.13「京都で学び、京都で働くを選んだ理由」開催報告

2023.02.24

京都市上京区の西陣地区にある学外拠点「町家 学びテラス・西陣」では、大学生から社会人まで幅広い世代がともに学び、地域とつながり、地域との関わりを通して多様な生き方や暮らし方、働き方の選択肢を増やすことを目的とした学びの場「町家オープンカレッジ(略:MOC)」を定期的に開催しています。
第13回目のMOCは、京都の学校に所属する学生、京都で働くことに興味関心がある方を対象に、対面とオンラインで開催。京都の大学を卒業後、京都の企業へ就職された橋本 勇人氏、杉山 智織氏のお二人をゲストにお迎えしました。
会場の様子

当日は、まず各ゲストから自己紹介をしていただきました。お一人目のゲスト橋本氏は、本学経営学部を卒業後、京都信用金庫へ入庫。営業と人事を経験した後、中小企業診断士の資格を取得。現在は河原町支店で営業を行う傍ら、副業で橋本経営相談事務所をされています。
続いて、杉山氏は、同志社大学総合政策科学研究科を修了後、京都リサーチパーク株式会社に入社。多様な人が集うイベントスペース「たまり場」や「GOCONC」の運営、企業と学生の共創プログラム「MOVE ON」など、学生対象プログラムや大学連携業務を主に担当しておられます。

その後のトークセッションでは「京都で学び、京都で働くことを選んだ理由」をテーマに、学生生活や社会人生活を京都の地で過ごすことを選び、感じられたことや気づきをお話していただきました。

最初に、京都の大学を選んだ理由や学生生活、就職活動のお話を伺いました。印象的だったのは、橋本氏が本学在学中に「働く」の原点を知るために農業インターンに参加されたお話でした。その経験を通して、自身の得手不得手に気づき自信がついたとのこと。就職活動を始める前に、働くことの意味を自分なりに体感されたお話に、会場は盛り上がっていました。
杉山氏は、お世話になった人がいる京都に貢献したいと、京都で働くことを第一条件に就職活動をされたそうです。現在所属する会社の、民間企業から新ビジネスの支援を行う事業内容やそこで働く人に惹かれ、入社を決意。明確にやりたいことがあったわけではなく、譲れない条件を書き出した結果、合致していたのが今の会社だったとのことです。自分のなりたい姿ではなく、なりたくない姿を洗い出す就職活動のお話に、気づきを得た参加者もいました。

続いて、京都の企業で働く理由や魅力についてお聞きすると、お二人とも口を揃えて「自然や歴史が近くにあること、それが街と融合している場所が京都。そのおかげで自分らしくいられるので、京都で働き続けている」とお話されていました。
一方、京都で働く難しさについては、京都らしいコミュニケーションの取り方に苦労することがあるとのお話もありましたが、何度も顔を付き合わす機会を作ったり、相手の意図を丁寧に汲み取り会話をしたりすることで、徐々に克服できているそうです。この話を受けて、参加者からは、京都に限った話ではなく、人とどんなコミュニケーションを取るのかが大切だと感じたとの声が出ました。

最後に、今後京都で挑戦したいことを伺うと、「京都で新たに挑戦する人とも対話し、協働していきたい」「京都と学生たちの距離を近づけるようなお手伝いをしたい」と次世代に向けた想いを語られました。

高校生や大学生、社会人とさまざまな方が参加していた今回のMOC。参加者からは「京都で働くことへのハードルが下がった」「お世話になった人がいるから、この街に残り恩返ししたい」などの感想をいただき、出会った人と育んだ経験によって、京都で学び働くことを選ぶ人がいるように感じられました。これからも、自分らしい生き方のきっかけとなる人や企業との出会いが、京都で生まれ続けることを願います。

ゲストのお二人
対面参加者で感想共有
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