MOC vol.9「地域や事業者の想いを届けるメディアや情報発信の可能性」開催報告

2022.04.20

京都市上京区の西陣地区にある学外拠点「町家 学びテラス・西陣」では、大学生から社会人まで幅広い世代がともに学び、地域とつながり、地域との関わりを通して多様な生き方や暮らし方、働き方の選択肢を増やすことを目的とした学びの場「町家オープンカレッジ(略:MOC)」を定期的に開催しています。

2022年、新しい年が始まって初開催となった第9回のMOCでは、「地域や事業者の思いを届けるメデイアや情報発信の可能性」をテーマに、地域の魅力ある人や地域の日常を発信するメディアを運営するお二人をゲストに迎えて開催いたしました。

最初にお話ししていただいたゲストは、町家学びテラス・西陣の運営や企画をサポートしてくださっている株式会社ツナグムで広報を担当されている北川由依さんです。

北川さんは同社の京都へ移住したい人を応援するwebサイト「京都移住計画」にて編集長も担われており、移住したい人を広報活動や求人情報の発信を通して応援されています。北川さんは、ライターを始める前までは北海道でまちづくり関係のお仕事をされていたそう。出産、子育てとライフステージの変化がライターという仕事を選択したきっかけとなったと教えていただきました。

続いて、二人目のゲストは、「いつもの京を、特別な今日に」をコンセプトに掲げる宿泊施設「KéFU stay&lounge」 事業統括マネージャーで、西陣に特化したローカルメディア「オサノート」編集長の横山恵さん。

横山さんは、西陣エリアに散在する「良いもの」を「人が集まる宿泊施設を拠点に発信したい」と想いを持たれています。しかし、「お客さんが施設に来てもらえないと地域情報を伝えられない」と感じたため、オサノートを立ち上げられました。オサノートでは、ウェブとフリーペーパーで情報を発信されています。ウェブでは年齢・職業の異なる方々がリレー形式で毎日、西陣エリアにまつわるコラムが配信されており、本学の学生が担当する日もあるとのこと!

トークセッションは、「メディア運営や執筆で大切にしていること」というテーマでお話を伺いました。北川さんは「事業者さんの良いところだけでなく、苦労していることや地域課題を意識して映し出すこと」、横山さんは「日常を発信すること」だとお話しされ、「読者の方が実際に西陣を訪れて、商品を手にとってもらえるようなことを考えている」とお話ししていただきました。

さらに、これからの「メディアの役割」についての話に。横山さんは「それぞれの地域に情報があるものの発信がうまくいっていない。今後は、西陣のローカルメディアとして、他の地域のメディアを知り連携する役割を担っていきたい。」とお話しされました。北川さんは「京都府内各所で地域に根ざしたメディアが生まれてきている。そういった中で京都移住計画が京都府の内側と外側を繋げる入り口であったり、中の人同士を繋げたりするハブの役割を担っていきたい。」と締めくくられました。

参加した学生や参加者の方々からは、「チームで広報をしていく際には、チームメンバーが楽しみながら情報を発信していくことができる企画を考えていきたい。」や「地域の魅力を発信していくときに、地域の良い一面だけでなく地域全体を知ってもらえるような情報発信を行っていきたい。」といった感想をいただきました。

最後に、「今出川でいちばんの地域情報誌 イマ*イチ」のことや、地域と文化の繋がりをテーマに発行されている「上京じかん」についても紹介がありました。

今回のMOCでは、地域の情報を発信していくことが地域を知り、地域を楽しめるきっかけになることがわかりました。また、ローカルメディアを見て、フリーペーパーを手にとって、西陣や京都の地域や人、企業に出会いに行ってみたいと感じました。これからもそれぞれのローカルメディアからどのような情報が発信されるのか楽しみです。

大広間でゲストのお二人とともに
町家の屋根ポーズで集合写真
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