鬼塚 哲郎教授定年退職記念 SOGI(性的指向および性自認)フォーラムを開催

2022.03.03

2022(令和4)年2月7日(月)、本学で長年ご尽力いただいた鬼塚 哲郎 教授(文化学部)の退職記念として、SOGI(性的指向および性自認)フォーラムを開催しました。コロナ禍でオンライン(Teams)での開催となりましたが、68名の本学学生、教職員が参加しました。当日はグラフィックファシリテーション(※1)も加わり、フォーラムの内容が可視化され、華やかな場となりました。また、フォーラムの開催にあたり、図書館において1月14日~2月18日の期間に関連する書籍等を展示し、更なる意識醸成を行いました。

鬼塚教授は、本学のSOGIの取り組みにおいて、2018(平成30)年度のワーキングチーム立ち上げから、ダイバーシティ推進委員会 性的指向および性自認対応小委員会の委員として、2019(令和元)年度の「京都産業大学におけるSOGI(性的指向および性自認)の多様性に関する基本理念」、「対応ガイドライン」制定に深く関わっていただきました。

フォーラムでは、黒坂 光 学長の開会のあいさつを受け、鬼塚教授の趣旨説明と、「結婚が織り込まれない人生」についてのお話がありました。その後、高橋 利英さん(経営学部2年次)から「結婚が織り込まれた人生~私の将来設計図」が発表されました。
次に、渡邉 泰彦 教授(法学部)より「婚姻は変わりゆくのか?-同性カップルから考える」をテーマにお話があり、本池 彩花さん(法学部4年次)が「何のための婚姻?」を発表しました。
続いて、藤野 敦子 教授(現代社会学部)から「歴史から見るカップルの親密性の変化:欧州を中心に」の題でお話がありました。その後、現代社会学部の1期卒業生の智羽 美月さん(立命館大学大学院 修士課程1年次)が、「大学院生が最小の結婚について考えてみた~エリザベス・ブレイクに関連して」を発表しました。
最後に、藤高 和輝 助教(文化学部)が、「自作の雑誌『ジン』に寄せられたゼミ生たちの声」として、「ジン」(※2)を執筆した船越 玲奈さん(文化学部2年次)、田中 千尋さん(文化学部2年次)の作品を発表しました。 
フォーラムの閉会あいさつでは、吉田 裕之 ダイバーシティ推進委員長から鬼塚教授へ感謝のお言葉があり、伊藤 公雄 ダイバーシティ推進室長から記念品と高畠 淳子 ダイバーシティ推進委員から花束の贈呈がありました。
その後、参加者と登壇者によるフリートークの時間を設けました。学生、教職員が学部や所属を横断し、場を共有することで、自分事としてSOGIに向き合う機会となりました。

参加者からは、「結婚という制度に囚われているという考え方は今までしたことがなかった。」、「それぞれの学部の視点があり、異なる視点から見る『結婚』を知ることができ、価値観を再度見直すきっかけになった。」、「当たり前という壁を壊すことは大変であると感じた。」、「結婚は自然とついてくるものと思っていたが、今回結婚というものに対して少し印象が変わった。」などの感想がありました。

(※1)絵や文字、図解を使ってリアルタイムに話の内容を「見える化」し、確認できる手法。
(※2)「ジン」に関心がある方は、11号館2階の談話室にて閲覧可能。

鬼塚 哲郎 教授
渡邉 泰彦 教授
藤野 敦子 教授
藤高 和輝 助教と田中 千尋さん(文化学部 2年次)
花束贈呈の様子
記念品贈呈の様子
図書館での展示の様子
PAGE TOP