特別対談シリーズ「マイ・チャレンジ」最終回 大隅良典教授(東京工業大学栄誉教授)

2017.10.13

 2017年10月13日(金)、京都産業大学神山ホールにおいて、京都産業大学特別対談シリーズ「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば、何かが始まる!」が開催されました。
本企画は主に学生を対象に、自分の可能性を信じ一歩踏み出す契機となるよう、2016年1月から開始されたシリーズ企画で、本日最終回を迎えました。
 今回は、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典教授をゲストにお招きし、第1部では「知りたいという欲求」と題してご講演いただきました。また、第2部では本学総合生命科学部永田和宏教授との対談が行われました。

 ご講演の冒頭、大隅教授から「若者へのメッセージ」が参加者に送られ、「人と異なることを恐れず、自分の道を進んでほしい。流行に左右されず、自身が本当に面白い道を歩むことが自信に繋がる。」と話されました。その後、自己紹介とともに、ノーベル賞を受賞されたご自身の研究テーマであるオートファジー(核のある細胞の中で起こっている分解作用)について、その現象に興味を持った経緯と説明がなされました。
永田教授との対談では、現代は研究分野においても、社会から流行や最先端の情報を求められる風潮が強く、自分のしたいことを貫き通すのは難しいのではないか、と問題提起がなされました。大隅教授が研究を続けられたのは、「知」を探究する過程で得られる喜びが原動力になったと話され、社会全体が、科学の実用性を重視するだけでなく、文化として捉えるような包容力を持ってほしいと提言されました。
 今回のテーマである「知りたいという欲求」は「表現したい」願望に繋がるもので、(研究者に限らず)生涯において理解者を見つけることが、人生を歩むうえで非常に励みになるとメッセージを送られました。永田教授も同様に「大学時代に互いに敬意を持ちあえる友人を得たことが、人生にとって最もかけがえのないものである」と話を締めくくられました。
大隅良典教授による自己紹介
永田和宏教授との対談
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