ワーク・ライフ・バランス入門講座を実施しました

2017.06.01

経済学部ワーク・ライフ・バランス入門講座の特別企画を、本学の学部生、院生、教職員にも聴講対象を拡大し、ダイバーシティ推進室の協賛により公開授業として実施しました。
「女性とその家族の一生涯のサポート」を理念としておられる医療法人財団足立病院 畑山 博院長を講師にお迎えし、「ライフスタイルの変化とワークライフバランス—『その時』がもうすぐやってくる—」をテーマに講義をいただきました。
畑山氏は、はじめにワーク・ライフ・バランス(WLB)とはワークとライフに費やす時間が常に50%ずつのバランスという意味ではなく、ライフステージで比重を変えながら全体としてうまくバランスをコントロールしていくことだと定義され、そのコントロールができないと、働きすぎの状態が続き過労死につながる危険性があることを指摘されました。
国が一億総活躍社会をテーマにWLBを推進するのは、日本の経済力の減速を止めるためであり、その要因である少子高齢化への対応であると説明がありました。少子高齢化社会では、稼得収入のない人(多くは高齢者)の生活を少ない働き手で支えていかなければならず、年金・福祉施策の社会保障費は増大の一途だからです。特に女性には「働いてもらいたい」「子どもを産んで欲しい」「親の介護も頼みたい」と過剰な期待が寄せられており、WLB推進が必要不可欠な状況です。
国の基準では設置する保育園には11時間のサービス提供が求められることに触れ、たとえば保育園は9時から16時まで開室のように取り決め、働く人も子どももWLBがとれる環境を創出することが必要ではないかと問題提起されました。
学生に対しては、社会に閉塞感が蔓延している中、求められる資質は周囲の環境に柔軟に対応できる能力であり、自分なりのWLBを実現する力を身につけることが大切であると説かれました。
学生・教員・職員約200名が参加し、会場は熱気に包まれていました。

講座の様子
講師:畑山 博氏
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