平成27年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた
「重点テーマ」

重点テーマ・目的・期待する効果等

(1)テーマ

事前事後の自主学習励行を促す授業形態の工夫

(2)目的

自然科学系の中でも、とくに生命科学の専門領域において要求される理解力や判断力は基礎知識の蓄積の上に養われる。ところが、昨年度に実施した「学習成果実感調査」では、少数(20%程度)の学生を除いて、大多数の学生は基礎知識の習得と蓄積に不可欠な事前事後の自主学習に充てる時間が圧倒的に少ないことが判明した。
そこで、今年度は予習・復習を確実に励行させるための授業形態の工夫を目標として挙げる。具体的には、Moodle等を用いて事前課題を与え予習時間を増やすとともに、事後復習を徹底指導する、授業において小テストを実施する、さらに宿題を課しことにより学習到達度・理解度をこまめにチェックするなどの取り組みを、担当教員が実践することで受講生の事前事後学習を習慣化するように努める。

(3)期待する効果

事前事後の自主学習の励行は、専門分野での研究遂行能力の向上につながることが期待される。また、当該科目の成績向上だけでなく、自宅や通学時間における自主学習時間の確保は学生に学ぶことを習慣づけさせる点において、極めて大きな意味を持つ。さらに、自然科学を学んだ学生に社会が要求する論理的思考能力を身につけさせる上においても、大きな効果を持つと考えられる。

学部授業・カリキュラム改善に向けた中間報告(春学期の集計結果を踏まえ、学部長が作成)

本年度は、「事前事後の自主学習励行を促す授業形態の工夫」をテーマとしている。春学期に学習成果実感調査を実施した29科目では、講義1回あたりの事前・事後学習等の時間は、5段階評価で学部平均2.07(出席率80%以上の学生)であり、時間に換算するとおおよそ45分程度と考えられる。自然科学系の専門科目を理解するには、依然として事前事後学習の時間が不足している。秋学期は教授会等を通じて、各教員にテーマを再度徹底するとともに、Moodle等を用いて事前事後学習の課題を与えるなど予習復習を確実に励行させるための授業形態の工夫を促すように努める。また、学習成果と事前事後学習等の時間との関連を分析する予定である。
なお今回の調査において、「授業のよい点」や「授業の改善すべき点」に対する自由記述の回答数に科目間で大きなばらつきが認められた。授業の最初や中間で十分に時間をとって調査を実施して有効な回答が得られるように、各教員に徹底する必要があると思われる。
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