令和2年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」

「学習成果実感調査」についての分析結果

情報理工学部の完成年度を来年に控え、所属する学生は3年次に進学している。学習成果実感調査に関して、本学部では、初年次(1~2年次)の教育と3年次以降の講義科目との履修状況の違いを分析する目的から、学部専門科目を2つのカテゴリーに分けて調査を行なっており、今年も、それを踏襲した。なお、昨年度は「初年次科目(1・2年次生)」、「初年次科目(3年次生以上)」と「初年次科目以外」の3つに分類していたが、今年度は「初年次科目」と「初年次科目以外」の2つに分類した。

初年次科目以外: 
学習成果実感調査は、対象科目数38科目(全履修者数3,944名)のうち36科目に対して実施(実施率:94.74%)した。また回答者数は1,085名であり、回答率は27.51%であった。なお、令和元年度は対象科目36科目(全履修者数3,112名)に対して35科目の実施(実施率97.22%)であり、回答者数は1,519名、回答率は48.81%であった。例年、回答率は50%程度で、徐々に低下していたが、今年度は回答率が極端に低下した。これは、新型コロナ感染症のために、学習成果実感調査をオンラインで実施したことが主な要因である。全科目における出席回数に関して(設問1)、90%の学生が出席率80%以上と回答している(昨年84%、一昨年86%)。履修に関してシラバスを確認したかどうかに関する質問(設問2-1)に対しては、91%の学生が確認したと回答している(昨年84%、一昨年85%)。
過去の傾向は、回答率については一貫して低下傾向、出席率については上昇傾向から昨年は頭打ちになっていた。今年は、回答率の急激な低下と、出席率およびシラバス確認率の明確な上昇が見られることから、学習意欲が高い学生の多くが学習成果実感調査に回答し、その他の学生はあまり回答しなかったと推定される。

初年次科目: 
学習成果実感調査は、対象科目数16科目(全履修者数1,138名)のうち14科目に対して実施(実施率:87.50%)した。また回答者数は608名であり、回答率は53.43%であった。なお、令和元年度は対象科目14科目(全履修者数1,097名)に対して14科目の実施(実施率100%)であり、回答者数は916名、回答率は83.50%であった。全科目における出席回数に関して(設問1)、88%の学生が出席率80%以上であると回答している(昨年93%、一昨年93%)。履修に関してシラバスを確認したかどうかに関する質問(設問2-1)に対しては、80%の学生が確認したと回答している(昨年76%、一昨年71%)。
「初年次科目」は「初年次科目以外」と比べて回答率が明確に高いので、回答した学生層がより広範囲であったと言える。「初年次科目以外」と比べて出席率がわずかに低く、シラバスの確認の割合も低くなっていることは、調査に回答した学生層の広範さが影響していると考えられる。一方、例年と比べると、出席率はやや低く、シラバスの確認度合いはやや高くなっている。回答率が例年よりも低いことから、学習意欲の高い学生がより多く回答していると考えられる。それにも関わらず、出席率がやや低くなっていることは、初年次生に対しては、オンライン授業がネガティブな効果を与えている可能性が考えられる。

「公開授業&ワークショップ」についての成果報告

※詳細はPDFのとおり
PAGE TOP