京都産業大学 総合生命科学部 国際シンポジウム「生命科学の最前線」開催
Kyoto Sangyo University (KSU) International Symposium: Cutting-edge of Life Sciences

 京都産業大学の創立50周年記念事業の一環として「Cutting-edge of Life Sciences(生命科学の最前線)」と題する国際シンポジウムを開催します。

 このシンポジウムはまた、大学院生命科学研究科の開設ならびに総合生命科学部生命システム学科の4名の教員の退職を記念するイベントでもあります。

日時 2014年5月30日(金)13:00〜17:40
2014年5月31日(土) 9:30〜16:35
会場 京都産業大学むすびわざ館 (〒600-8533 京都市下京区中堂寺命婦町1 -10)
むすびわざ館へのアクセス
申込方法 申込みフォームよりお申込みください。
定員 先着350 名 参加費無料

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プログラム

5月30日(金)

Opening remark

永田 和宏 京都産業大学 教授

Welcome address

藤岡 一郎 京都産業大学 学長

Session1 From proteogenesis to proteostasis(タンパク質の品質管理)

細胞内におけるタンパク質の生成途上および生成後には、さまざまなしくみ、すなわちタンパク質の品質管理機構がかかわり「機能的な、役に立つ」タンパク質が出来上がる。その詳細に迫る研究の最前線を議論する。

Richard I. Morimoto アメリカ・ノースウエスタン大学 教授

アメリカ・イリノイ州ノースウエスタン大学において、現在the Bill and Gayle Cook Professor of Biology, Department of Molecular BiosciencesおよびDirector of the Rice Institute for Biomedical Researchを務める。専門は細胞の熱ショックストレス応答や分子シャペロンの構造と機能に関する細胞生物学。

Bernd Bukau ドイツ・ハイデルベルグ大学 教授

ドイツ・ハイデルベルグのZentrum für Molekulare Biologie der Universität Heidelberg(ハイデルベルグ大学分子生物学センター、通称ZMBH)において現在ディレクターを務める。専門はタンパク質の生合成と品質管理のメカニズムに関する分子生物学。

伊藤 維昭 京都産業大学 教授(本年3月退職)

京都大学ウイルス研究所教授などを経て本年3月まで京都産業大学総合生命科学部客員教授。専門は分子生物学。最近はリボソームにおいて合成途上にあるポリペプチド鎖にかかわるバイオロジーという新分野の開拓などに取り組んでいる。 

Session 2 Mitochondria: protein import and ATP production(ミトコンドリアと生命機能)

動植物の細胞に共通に存在するミトコンドリアは生命機能に必須なATP(アデノシン三リン酸)合成の中枢機構であるとともに、タンパク質の品質管理機構にも重要な働きをもつ。その詳細に迫る研究の最前線を議論する。

遠藤 斗志也 京都産業大学 教授(本年4月着任)

名古屋大学大学院教授などを経て本年4月より京都産業大学総合生命科学部教授。専門はミトコンドリアの生理機能にかんする研究。とくに酵母をモデルとして用いてミトコンドリア外膜を舞台としたタンパク質の交通管制機構の解明などに取り組んでいる。

John Walker イギリス・ケンブリッジ大学 教授

1997年「アデノシン三リン酸(ATP)の合成の基礎となる酵素機構の解明」の業績でノーベル化学賞を受賞。1999年Knight Bachelor(下級勲爵士)。現在はイギリス・ケンブリッジ大学のMRC Mitochondrial Biology Unitのグループリーダー兼Sidney Sussex Collegeのフェロー。

吉田 賢右 京都産業大学 教授(本年3月退職)

東京工業大学大学院教授などを経て本年3月まで京都産業大学総合生命科学部客員教授。専門は生化学。ATP合成酵素の構造生物学的解析や1分子観察、分子シャペロンによるポリペプチド鎖の折りたたみ機構に関する研究に取り組んできている。

5月31日(土)

Session 3 Information embedded in oligosaccharides(糖鎖バイオロジー)

細胞膜上に存在するタンパク質のほとんどすべては糖鎖構造をもち(糖タンパク質という)、その構造の多様性と機能性が細胞の多種多様な振る舞いを決定づけている。その詳細に迫る研究の最前線を議論する。

谷口 直之 理化学研究所 グループディレクター

大阪大学教授などを経て現在は理化学研究所疾患糖鎖プローブチームのチームリーダー兼グループディレクター。専門は糖鎖の細胞間や細胞内におけるシグナル分子としての生理機能の解明。とくに最近は、糖タンパク質のN結合型糖鎖の分岐がもつ機能を統合的に捉える研究に取り組んでいる。

Ten Feizi イギリス・インペリアルカレッジロンドン 教授

イギリス・インペリアルカレッジロンドン医学部において、現在Glycoscience laboratoryの教授・ディレクターを務める。専門は糖鎖バイオロジーで、最近はがんウイルスやインフルエンザウイルスの宿主リセプターの研究などに取り組んでいる。

福井 成行 京都産業大学 教授(本年3月退職)

京都産業大学工学部教授などを経て本年3月まで京都産業大学総合生命科学部教授。専門は糖鎖生物学。最近は糖鎖マイクロアレイの開発と応用、インフルエンザウイルスの宿主受容体の解析などに取り組んできた。

Session4 Ubiquitin/proteasome and autophagy(タンパク質分解とオートファジー)

タンパク質は細胞内外の環境に応答して生成・分解されることが重要である。細胞はまたオートファジー(自食作用)により生理機能を再構築することができる、その詳細と破たんについて最前線の研究成果を議論する。

大隅 良典 東京工業大学 教授

総合研究大学院大学教授などを経て、現在は東京工業大学特任教授。専門はオートファジーの分子メカニズムと生理機能。最近はオートファジーの膜動態の解明やオートファジー誘導に関係するメタボローム解析などに取り組んでいる。

田中 啓二 東京都医学総合研究所 所長

東京都臨床医学総合研究所部長、同副所長などを経て、現在は東京都医学総合研究所所長。専門は高分子量多機能プロテアーゼ複合体(プロテアソーム)の構造と機能。最近はプロテアソームの機能破たんがかかわる遺伝病やがんに関する研究などに取り組んでいる。

Session 5 Genetic regulation of organ development(器官形成の遺伝子制御)

器官形成は四肢や骨格など生物種に固有の形態を作る段階、そして脳神経系や消化管など生命機能を維持・展開するための基本的構造をつくるため段階として重要である。その詳細に迫る研究の最前線を議論する。

近藤 寿人 京都産業大学 教授(本年4月着任)

大阪大学大学院教授などを経て本年4月より京都産業大学総合生命科学部客員教授。専門は脊椎動物の発生とその基礎過程としての細胞分化。とくに中枢神経系や感覚器原基をモデルとする分化誘導の分子メカニズムなどをテーマとしている。

Paul J. Scotting イギリス・ノッチンガム大学 准教授

イギリス・ノッチンガム大学のDepartment of Development and Cancer Biologyにおいて、現在准教授兼リーダーを務める。専門は脊椎動物の初期発生、とくに神経系の発生における遺伝子発現の制御機構。

八杉 貞雄 京都産業大学 教授(本年3月退職)

首都大学東京教授、京都産業大学工学部客員教授などを経て本年3月まで京都産業大学総合生命科学部客員教授。専門は発生生物学。とくにニワトリをモデル生物として用いた消化器官の形成機構にかかわるシグナル伝達および遺伝子発現の制御機構の研究に従事してきている。 

閉会の言葉

黒坂 光 京都産業大学 教授・総合生命科学部長

※なお、本シンポジウムは英語で開催いたします。通訳はありませんので、ご注意ください。

問い合わせ

京都産業大学 総合生命科学部 国際シンポジウム事務局

 
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