生命科学セミナー『tmRNA・SmpBによるタンパク質合成の停滞解消システム』開催(2013.12.05)
日時 | 2013年12月5日(木) 16:30〜17:30 |
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場所 | 京都産業大学 15号館1階 15102セミナー室 交通アクセス |
世話人 | 京都産業大学 総合生命科学部 嶋本 伸雄 |
共催 | 京都産業大学総合生命科学部 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「タンパク質の生成と管理」 |
【講師】姫野 俵太 教授
弘前大学農学生命科学部
【演題】tmRNA・SmpBによるタンパク質合成の停滞解消システム
細胞中でタンパク質が合成されていく過程において、mRNAは単に読まれるだけの「情報分子」として働くのに対して、tRNAやrRNAは情報を読み取りアミノ酸をつなげていく装置、すなわち「機能分子」として働く。tmRNAはmRNAとtRNAのハイブリッドであり、「情報分子」としての側面と「機能分子」としての側面を合わせ持つ。なお、情報を読みとる部分であるアンチコドンを持たない。そして、2つの機能はばらばらに機能するのではなく、連携して一つの仕事(トランストランスレーション)を遂行する。これにより何らかの原因で滞ってしまったタンパク質合成は解消され、そこから生じる異常タンパク質に分解の目印を与える。我々は、トランストランスレーションのメカニズムについて、通常の翻訳および他のタンパク質合成停滞解消システムと比較しながら研究を進めている。