生命科学セミナー 第158回細胞生物学セミナー 開催(2013.07.01)

運動システムの発達とグリシン作動性シナプスの形成

演者 平田 普三 博士
(国立遺伝学研究所 新分野創造センター准教授)
日時 2013年7月1日(月)16:00〜17:30
場所 京都産業大学 15号館1階 15102セミナー室
交通アクセス
世話人 京都産業大学 総合生命科学部 永田和宏
共催 京都産業大学 総合生命科学部
科学研究費補助金・基盤研究(S)【24227009】
「レドックス制御による小胞体恒常性維持機構の研究」

要旨

 動物とは動く生き物であり、その運動システムは胚期に形成される。平田博士は中枢神経系と筋からなる運動システムが形成・発達する過程をゼブラフィッシュを用いて解析し、運動システムに必要な遺伝子の同定を進めてきた。この研究は2つの方向に発展した。1つ目は、得られた遺伝子がヒトの運動障害の原因遺伝子であることが分かり、ヒト疾患の解明と疾患モデルの作製へとつながったことである。2つ目は神経系のグリシン作動性シナプスの形成において、シナプス伝達そのものが形成に必要であることを見出したことである。講演ではこれらの発見とともに実験動物としてのゼブラフィッシュの魅力を語っていただく。

(左)ヒトが左右の足を交互に動かして歩くのと同様に、サカナは尾を左右に振って泳ぐ。
(右)グリシン作動性シナプスに異常があると、左右の筋が同時に収縮して背側に反ってしまう。

 
PAGE TOP