結果分析・授業計画/改善に向けての取り組み(平成26年度 秋学期)

1.結果の総評

 平成26年度秋学期実施の39科目では、著しく満足度の低い科目(出席率80%以上の学生の評点3.0以下)はなかった。今年度初めて導入した、学生の事前(予習)・事後学習(復習)時間(出席率80%以上の学生)の平均は、5段階評価でそれぞれ1.85と1.97であった。これらから推定した平均学習時間は予習が約33分、また復習が38分程度となった。
 その他の概要は以下の通りである。

  1. 英語科目(4科目)では、1時間以上予習した学生の割合が30〜85%であったが、1時間以上復習した割合は0〜55%に留まった。
  2. その他(35科目中の32科目を対象:3科目は受講数10名未満のため対象外)では、1時間以上予習・復習した学生の割合は0〜40%(大多数が20%以下)であった。予習よりも復習時間が増えたのは14科目、残り(18科目)ではほぼ横ばい(14)あるいは減少(4)した。
  3. 上記の1. 2. から判断すると、少数(20%程度)の学生層は時間をかけて事前・事後学習するものの、残りの多数の学生の学習時間は予習・復習とも「1時間以下」と推察される。これは、上記の推定平均学習時間(30分程度)と相応する。すなわち、受講層が“自主学習を堅実に励行する少数の学生”と“自主学習量が乏しい多数の学生”に2極化しているといえる。
  4. シラバスの事前確認率60〜100%(平均80%)から判断すると、自主学習に必要な情報は受講学生に十分に浸透しているはずである。しかし、それが予習復習の充実に結びついていない。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

  1. 多数の学生(およそ8割程度と推定)の事前事後の自主的学習時間が満足できる水準ではなく、学力停滞も懸念される。多くの知識量とそれらに基づいた高度の理解力や分析力を要求される自然科学系の専門分野では、「学力∝学習時間」であることは自明の理である。
  2. 具体的には、英語科目では、予習に比べて復習の励行が十分ではない。
  3. その他の科目については、予習復習時間とも圧倒的に少ない。

3.2の各項目についての改善計画

  • 学習時間については、実態を正確に反映するために、平均時間だけではなく、モード値やメディアン値も把握できるほうがよい。
  • 受講学生に予習・復習を確実に励行させるため、教員には一層の工夫が望まれる。例えば、Moodle等を用いた事前課題の周知や事後復習の徹底指導、授業内の小テストや宿題の賦課による到達度・理解度のこまめなチェック、合否水準の明示と評価の厳格化が挙げられる。

改善に向けての取組(動物育種の基礎)

 
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