台湾留学もいいもんです (NORIMOTO)

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私の在学中もそうでしたが、留学は何と言っても大陸それも北京が一番...てな風潮がありますが、ちょっと待った!!
台湾の留学だっていいもんなんですよ。今回は、台湾の留学についてお話しましょう。留学を考えている人の参考になあればなぁ〜と思います。

日本人にやさしい台湾の人

南の方の小島の領土問題や旧日本兵の賠償問題で政治的には色々ありますが、台湾の人々は日本人に対して世界でもまれなほど好感を持っています。私の見解ではトラック諸島の住民を除いて世界でいちばん日本人に親しみを持っている人たちだと思います。
まぁ、個人的な経験のレベルでは嫌な思いをした人もいるかもしれませんが、幸いな事に私の周囲にはいません。留学をした際には、アルバイトの斡旋・ホームステイの紹介等いろいろとお世話して下さる親切な台湾人にお目にかかるでしょう。それは、あなたの留学生活を助け実りの多い物にしてくれるはずです。


また私の回りの中国語学科の卒業生では、十年以上も台湾の人と友達付き合いをしている人が大勢います。留学して友達のネットワークを作る事も有意義な事だと思いますよ。

今なお残る古き良き中国

これには異論を唱える人も多いとは思いますが、実際に台湾と中国で仕事をしている経験から素直に述べさせてもらいますと、言葉としては台湾の人たちが使う中国語の方が古き良き中国の面影を残していると思います。丁寧な言い回しや日本語の尊敬語・謙譲語にあたる単語の使用の頻度において格段の違いが見受けられます。
(反論を前提にこの項は書いているのですが、私は電子業界と機械業界で仕事をした経験から言っております。もちろん、サービス業界や他の業界では非常に丁寧な言葉使いをしていたと言う経験がある人も居るかも知れませんが…)
本当に私個人の経験から申し上げているですが、大陸の町角の商店で物を買ったりする時にはカチンとくる事も少なくありません。サービス業の最たる物である某大陸の航空会社の空中小姐には罵られた事もあります。(飛行機が揺れている時にWCから席に帰ろうとしていただけなのに....)筆がすべって色々と書いてしまいそうですが、頑張って我慢します。


ビジネスで使う中国語と言う観点から見ると、台湾の留学は捨て難いものがあります。特に一般の企業でアルバイトをすると、少なくとも礼儀正しい電話の受け答えくらいはマスターできます。中国語を勉強しているあなた、礼儀正しい中国語の電話の受け答えができますか?

発音に関する問題

「台湾で中国語を勉強すると発音が訛るからなぁ〜」という人も大勢います。


あなた、世界の中国人は全て北京人ではないのですよ。アメリカで生活してた時には韓国・ベトナム・シンガポール・マレーシア・北京・上海の華僑混成部隊と仕事をしておりましたが各々の訛りの強い北京語で順調に事を進めておりました。また中国国内に目を向けても山東訛りや湖南訛りなど様々な訛りがあります。私は広州人と上海人がお互いに話す北京語を北京語に通訳する立場に立たされた事さえあります。色々な地方の(国の)北京語と比べると、台湾で話される北京語は訛りの少ないものだと思います。(まぁ、相対的なものだから主観的にならざるを得ないけれどねぇ)


台湾の留学で発音がどうのと言う問題は、余り深刻に考える必要はないと思います。私は北京の展示会で商品説明をしている時に言われました「先生的中国話有点南方口音」--大丈夫です台湾に留学したって中国人になりすますことができます。

留学の基本はホームステイだ!!

留学と言うと宿舎生活を思い浮かべる人も多いかと思いますが、私はホームステイを薦めます。よく宿舎生活で外国人ばかりが集められる事が多いようですが、そこで話される中国語は「宿舎内の中国語」です。スピードも遅く語彙も限られているように思います。また、中国人の実生活の中で普通に使う表現や言い回しも少ないでしょう。できれば、中国人の家庭に住み込まさせて貰いましょう。そこで親戚の叔父さん叔母さんの噂話や近所の太太たちの世間話を聞きましょう。語学の勉強だけでなく、日常の生活・物の考え方の勉強にもなるはずです。−そんな訳で、気軽にホームステイさせてくれる台湾の留学は一考の余地があります。

アルバイト

お金は無いけど向学心は溢れるくらいある君、留学したいよなぁ。


それなら、台湾に留学しましょう。今の中国語のレベルにもよるけれど、3ヶ月もすれば日常会話くらい出来るようになる。そうすればアルバイトだってできる。(私もビンボーだったのでそうしました)どっかの貿易会社か何かを見つけて翻訳や通訳の仕事をしよう。最初は自信がないし間違いも多いが、なーに気にする事はありません。どうせ大学を卒業したら同じように間違いの多い翻訳や通訳をやって冷や汗をたらす事になるんです。時期が少し早く来ただけ。大いに間違って下さい。

最後に

流されないように これが私から留学を希望する人たちへの言葉です。


これは何も台湾が誘惑の多い所だと言っている訳ではありません。中国語学科の同班同学であった某君は留学費用を捻出するために木屋町の酒屋へアルバイトにでかけて帰らぬ人となりました。そんな人だっているんです。留学前も留学中も、そして留学から帰った後も回りに流されずに確固とした自分を持ち続けて下さい。そして、産大で中国語を始めた事を誇りにして中国語でメシを食って生きていって下さい。(自分で選んだ専攻なんだからな!!)

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