「第6回 中国語学科暗唱大会」が開催されました

  去る12月7日(水)の午後、12号館の12304教室にて外国語学部中国語学科主催の「第6回 中国語学科暗唱大会」が開かれ、1年次生の有志がクラスメートたちの熱き声援の中、中国語による暗唱を披露しました。
 今年で6回目になる本大会には、中国語学科の1年生だけでなく、昨年度と同様に共通中国語「エキスパート」クラスからも6名が出場しました。

厳正な審査の結果、上位入賞を果したのは次の方々です。

中国語学科生

優勝(1名) 新子 千恵
第2位(同点2名) 大塩 那央、徳永 恵莉
健闘賞(2名) 吉 織絵、盛田 美由紀
 

「エキスパート」クラス生

1等賞「最優秀エキスパート賞」1名 中村 友美
2等賞「エキスパート賞」1名 則竹 弘貴
3等賞「審査委員長奨励賞」1名 三宅 匠 
 

審査員

審査員長 矢放 昭文
〔外国語学部中国語学科教員〕
審査員 杜 嶺
〔マネジメント研究科〕
潘 洋
〔法学研究科〕

1年生の皆さん(一部)

暗唱の一場面

上位入賞の皆さん


表彰式では、審査員が次のような講評を述べられました

「総評」(審査員長・矢放 昭文)

 まおおぜいの人の前で発表することは、それだけで勇気のいることです。発表者はなんども練習を積み重ねてメゲルことなく、自分をコントロールして最後まで発表し通しました。人生ではじめての体験だった人もいると思います。乗り越えるまでの緊張と、やるぞという勇気、そして終ったあとのホットしたきもち、じわじわと沸いてくる充実感、もう少し〜〜すればよかったという悔しい気持ちなど、これら一連の気持ちの変化をかみしめた参加者の体験は、これからの人生にきっと役立つものだと思います。
 審査委員長としての感想を正直に言えば、発音、声調、言い回しなどについて、多数の参加者にはまだ学習すべき課題があると思います。ですが慌てる必要はありません。自分の足らないポイントをよく知り、修正していけばよいのです。そのためには音声テープなどを繰りかえし聞いて真似ることが効果的です。
 今回の優勝者は音声テープを50回以上聞いた、と終了後のインタビューで答えていましたが、学習法として正道を歩んでいると思います。
 授業時に先生から聞いた発音・文法などのポイントを思い出しつつ、音声教材を、数回ではなく、数十回くらいは繰りかえして聞きくこと、なんども発音をまねることは特に大切なことです。
 またある程度練習をしたあとは自分の成果が気になるとおもいます。そのときは担当の先生や先輩、中国からの留学生に聞いてもらい、アドバイスを受けつつ、修正していくとよいと思います。学生、つまり学ぶ者が自分のわからないところ、できないところを先生達に聞いて修正していくのはあたりまえのことなのです。迷う必要はありません。
 語学の修得には時間をかけ継続して積み上げることが求められます。「継続は力なり」です。成果は自分の周囲をキョロキョロ探して見つけるものではありません。自分の身につけるものなのです。着実に身につけてこそ活用できます。答えを探す勉強も無駄ではありませんが、大事なことは「こうやったら身につくんだ」という方法を知ることです。わからないことに出会っても慌てず落ち着いて解決を目指すことのできるやり方と強い精神を身につけることが大切です。
 つよい精神はつよい自信から生まれます。そして、つよい自信は繰りかえし練習してこそはじめて身につくのです。やり抜いた時の快感は楽しいものです。人生はよく山登りに例えられますが、山登りと同様、一つ一つ積み重ねて身につけたことを味わう喜びを、参加者だけでなく、中国語学科学生のみなさんには是非とも知ってもらいたいとおもいました。  長いようであっという間に過ぎる4年間です。時間を有効に使われるよう、みなさんの健闘を祈っております。

「講評」(審査員・杜嶺〔ト レイ〕)

 中国から来た留学生として今回の暗唱大会の審査員になれたことを非常に光栄に思います。中国語の発音には、鼻音など日本語にはないものが多くあります。これは、外国人の中国語学習にとって非常に大きな難題です。しかし、本日出場した皆さんのほとんどが発音がきれいでした。最も意外だったのは、北京語の儿化音も非常に正確に発音していたことです。本日、合計26名の学生が出場し、その中のほとんどの人が(課題文として)『狐假虎威』を選びました。この文章の中の多くの発音は比較的難しく、1年生の学生にとっては大きな挑戦といえます。けれども、皆さんはすごい。上手にこの文章を暗唱し終えました。
 実を言うと、皆さんがこんなに努力して中国語を学んでいるのを見て、中国から来た留学生として本当に感動しました。わたしのふるさとは中国の北京ですが、日本の京都はわたしの第二の故郷です。将来、わたしは自分の学んだ日本語や日本文化を活かして、日中友好のために尽力したいと思っています。中国語学科の皆さんも、将来、中国語を活用して日中の学生間の交流を促進することを願っています。

*邦訳:前田

「講評」(審査員・潘洋)

 審査員として今回の「中国語学科暗唱大会」に参加できたことを本当に嬉しく思います。留学生として、ステージに立ったばかりの発表者はまるでわたしのお手本のようで、皆さんの姿からわたし自身が日本語を学ぶ際に重視すべき多くの事柄を学ぶことができました。皆さんの発表にはまだいくらか発音上の不正確さ――例えば、「f」と「h」の区別があまりはっきりしていないなどの不正確さが存在しますが、大学1年生の皆さんがこんなに短い時間内でこれほど高い中国語のレベルに到達できていることに、本当に驚かされます。特に、文中の間の取り方や感情の込め方、および儿化音の発音などにおいてそうです。今後、わたしたちは相互に学び、共に進歩して、お互いの母国語をしっかりと習得できることを願っています。

*邦訳:前田

暗唱発表の審査結果を待つ間、
会場では関ゼミ所属の上級生9名によるスピーチ発表も行われました。

 大会後に催された茶話会では、活発な意見交換が行われました。


  • 上級生スピーチの一場面

  • 茶話会での様子

  • 茶話会での様子
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