結果分析・授業計画/改善に向けての取り組み(平成26年度 春学期)

1.結果の総評

  • 「プレップセミナー」は、1年次配当の導入科目である。昨年度からの改善として、法律学科と法政策学科の混成クラスから所属学科別クラスを編成に、変更をした。
  • 混成実施の一昨年度と、個別実施の昨年度・今年度の調査を比較してみると(「強くそう思う」・「そう思う」の合計を見ると)、「学びの面白さを感じた」、「成長を実感することができた」「満足度」のいずれも、改善が見られた昨年度と同じくらいの水準にあった。法政策学科については、成長実感が昨年度は約70%だったものから約80%に改善が見られた。
  • 事前・事後学習については、法律学科で5ポイント程度、法政策学科で20ポイント程度の改善が見られた。
  • 「法学部の学びについてイメージを持つことができた」の項目については、法政策学科では昨年度の70%程度から今年度80%程度まで改善が見られた一方で、法律学科では70%程度にとどまった。また、「将来について考える機会を持つことができた」については、法律学科は65%程度にとどまったが、法政策学科では60%弱から70%程度に改善が見られた。
  • 「プレップセミナー」受講生の成長実感度は、法学部での調査実施科目全体の平均と比べて、やや高い。これは導入教育として期待された効果を上げているものとして、評価できる。
  • シラバスの活用については(「かなり・どちらかと言えば」参考にした)、「他の少人数科目」と「他科目」がともに75〜83%程度と高く、「プレップセミナー」では少ない(50%強)。プレップセミナーはクラスが自動的に割り振られていることから、受講生があまり参考にしていないのに対して、選択科目においてはシラバスの活用が進んでいると言えよう。
  • 少人数科目における事前・事後の学習(予習・復習)については、「十分に行った」とする者を昨年度と比較すると、プレップセミナー・法律学科で44→47%、プレップセミナー・法政策学科で39→58%、他の少人数科目(2/3年次演習など)で56→74%程度といずれも改善した。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

1.プレップセミナー

 学科別のクラス編成にしたこととの因果関係を断定的にとらえることはできないし、法政策学科ではクラス数が少ないために数値がやや大きい目に変動する傾向があることについて留意が必要ではあるが、上記1に見たように、「面白さ」「成長実感」「満足度」ともに改善が見られた昨年度と同水準、もしくは改善が見られるという結果となった。「将来について考える機会」については、法政策学科では若干の改善が見られた。なお、プレップセミナーの約半数のクラスで、コーオプ教育センターと協働した形での「キャリアガイダンス」を実施している。

2.他の少人数科目

 他の少人数科目においては、面白さ実感や成長実感度、満足度について、法学部の実施科目全体の平均よりも高く、予習・復習を十分に行ったとする学生の割合も高い。学習意欲のある学生に対して、十分に教育効果を上げていると考えられる。少人数科目を質・量ともにさらに充実させていくことが、目指すべき方向性であると思われる。

3.プレップを含めた少人数科目全体

 事前・事後の学習について、十分に行ったと認識している者が増えている。少人数教育の手法によって、予習・復習を習慣づけるような試みに一定の効果が出ていると言えよう。

3.2の各項目についての改善計画

  1. プレップセミナーを導入教育としてさらに活用していくために、教育内容についてさらなる工夫をしていく。今年度より一部クラスで導入が行われたSAとコースパッケージ(授業内容や教材の共通化)での実績と評価を踏まえて、担当者打ち合わせでの意見交換や、MLでの情報交換の機会を充実させる。その際には、将来について考える意識付けの方法や、予習・復習を促すような課題の出し方等について、情報交換を行う。(実施担当者:プレップセミナー・クラス担当教員、法学部FD委員会)
  2. 3.少人数科目を充実させるため、来年度からカリキュラム改革を行うことが決定した。(実施担当者:法学部改革室)引き続き、少人数科目の手法・内容を充実させ改善を進めるために、公開授業などの機会を通じて、学部内での情報交換・意見交換に努める。(実施担当者:法学部FD委員会)

備考

 昨年度秋学期の集計表から、グラフの帯が細くなりグラフの中の数字も読み取りにくくなった。ユニバーサルデザインの観点から、数字を大きくする、帯グラフの幅を広くする、色の違いで情報を示さない(色覚障碍者への配慮だけでなく、白黒印刷することも含めての対処として)などの工夫をお願いしたい。この件は、昨年度秋学期分の「結果分析・改善計画報告」でもお願いをしたことである。教員たちも授業改善について努めている。センターにおかれても、ご対応をお願いしたい。

改善に向けての取組(プレップセミナー)

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