Vol.098 ラグビー部 主将 眞野 拓也さん、副主将 李 智栄さん、副主将 森田 慎也さん、細野 裕一朗さん、下良 好純さん、高原 慎也さんインタビュー

関西秋季リーグでは3位、
全国大学ラグビーフットボール選手権大会では明治大学と対戦し、
歴史的勝利を挙げたラグビー部を支えた4年次生6名にお話をお伺いしました。

今年のチームは団結力があり、勝利に向かって妥協せず、ひたむきに取り組む姿勢が印象的で、「眞野組」という特徴的な呼び方が生まれました。呼ばれてみて、どう感じていますか?

ラグビー部主将 眞野 拓也さん(法・4年次)、副主将 李 智栄さん(経済・4年次)、副主将 森田 慎也さん(経営・4年次)、細野 裕一朗さん(法・4年次)、下良 好純さん(経営・4年次)、高原 慎也さん(経営・4年次)

眞野)僕が主将なので、「眞野組」とみなさんは言ってくださいますが、僕は「みんな組」だと思います。4年次生を中心に、みんなが助けてくれたので。関西秋季リーグで開幕2連敗してしまったときも、4年次生だけでなく特に3年次生の中川、坂本が盛り上げてくれました。それによって選手もマネージャーも、一人ひとりが勝つことへの意識を持てたと思います。

森田)100人ほど部員がいる大所帯ですが、個々の声掛けが行き届いていたチームだと思います。誰かがミスをしたときは、その選手が落ち込む前に声掛けをすることで解決してきました。モチベーションを維持できたと思います。

細野)本当に仲が良くて、結束力がありました。目標に向かって、団結したチームだったと思います。僕も森田くんには、たくさん声を掛けてもらいました。

下良)「みんながチームを引っ張れる。」そんな環境でした。誰もがチームに入っていきやすかったと思います。

今年は身体がひとまわり大きくなり、筋肉もしっかりと付いたように感じます。身体づくりの一環として行っている栄養合宿でのことを教えてください。

高原)シーズン中の公式戦には栄養合宿があります。入学したころは線が細かったので、先輩に、たくさん食べるよう言われました。食事量が多くつらかったこともありますが、身体を大きくしないと良い結果は出ないと思って食べていました。栄養合宿を手伝ってくださった保護者・大学関係者の皆さんに、心から感謝しています。

李)栄養合宿は保護者・大学関係者の皆さんが協力してくださり、実施できました。激励やねぎらいの言葉を掛けてもらって嬉しかったです。ラグビー部員以外の赤紺ファンに出会う場所が栄養合宿でした。
1年次生で対戦した早稲田大学を見て、「強いチームは身体がしっかりしていて大きい」と、思ったので、改めて栄養合宿の大切さを感じました。また昨年にはNZに武者修行に行かせてもらい、身体のサイズの違いに驚いたので、食事や身体づくりはとても大切だと思いました。

李さんと森田さんはNZでプレイしたと聞きました。NZに行って感じたことを教えてください。

李)日本とは違ったラグビースタイルだったと思います。身体も大きく、技術もあります。でも、日本には日本の良さがあることにも気がつきました。現地で吸収したことを日本選手の良いところとマッチさせたいと思います。

森田)本当に貴重な時間でした。コンタクトレベルが高く、少しでも触れられると捕まるという覚悟で、ボールを持って走ることを意識できるようになりました。欲をいえば、もう一度経験したいですね。

まもなく卒業ですが、4年間ラグビーを続けて入学前と変わったことはありますか?

眞野)高校時代は、相手をかわして走りきる上手なプレーに対してすごいなぁと思っていました。でも今は、突き刺さるようなタックルやスクラムで懸命に押しているシーンを見ると、胸が熱くなります。本学のスタイルが染み込んできたんだなと思いますね。

細野)練習時間と人数が違ったので驚きました。高校では部員も多くなく、充分な練習時間が確保できてなかったのですが、大学ではフルパワーで練習できたので、楽しかったです。入学したころは、試合に早く出たいと思ったり、自分が出られるのかなと不安に感じたりしていました。

李)1年次生のときから試合に出させてもらっていましたが、自分はディフェンス面が課題でした。そんな自分に当時の4年次生がアドバイスをくれたので、自分も先輩になったときは、後輩にアドバイスできるようにプレーしようという思いが生まれました。

森田)高校時代は得意なアタックばかりしていましたが、大学ではタックルで身体を張らないと仲間から信頼されないと感じました。

高原)伝統と言われているFWが強ければ優位に立てることを教わりました。高校とはスタイルが違いましたが、勉強になることばかりでした。

ラグビーをする上で、大切にしていることを教えてください。

下良)ひたむきさ、泥臭さ、誰かのために身体を張ることを大切にしています。感謝の気持ちを常に持って、誰かに支えられて今の自分がいるということを意識しています。支えてもらっているからこそ、ラグビーの練習ができますし、こうして大学にも通えるのだと思います。

森田)謙虚で居続けること、目標を高く持つことです。次のステージでも試合に出る機会を掴んで、目標の先輩である山下楽平さん(2010年経営卒・現・神戸製鋼)と一緒にプレーしたいです。

李)常にポジティブに考えることです。感謝の気持ちを忘れずに、自分のチームに誇りを持つことが大切だと思います。

眞野)何事にも目標を持ってやることです。認めてもらうには結果を出すこと。関西秋季リーグでは、初戦の同志社大学に負けて、気持ちは落ちていましたが、同時に手応えを感じていました。修正すれば戦える。そうして目標を立てていきました。
明治大学戦では、来場者の多さにビックリしました。本当に嬉しかったです。支えてくださる方々へ、恩返しの気持ちを大切にしています。

高原)明治大学戦では観客の数も多かったのですが、歓声がすごかったです。観客も含めて全員で一つの方向に進むことが本当に大切だと感じさせてもらいました。

本学ラグビー部から教わったことは?

高原)すぐには答えの見えないことも、時間を掛けるとわかるようになりました。大西健監督からは、ラグビーを通して人間として大切なことを教わりました。

森田)元木由記雄コーチのストイックさ、愛のある厳しさです。自分に負けてしまってはダメで、自分に厳しくなることで道は拓いていくことを教わりました。

李)元木コーチはチームを第一に考えていて、3人(主将・副主将2名)を通じて部員みんなと意思疎通を図り、チームのことを大切に思ってくださっていました。本学でコーチをされて4年目となり、初年度の学生が最後の年となったので、格別の思いがあったかと思います。今季は特に力を入れてくださった気がします。チームが強くなったことに感謝しています。

高原)元木コーチには毎日のように声を掛けて頂きました。ご自身が高いレベルでラグビーをされていたこともあり、ラグビーに対して情熱的で、なんでもご存知でした。僕たちを少しでも高いレベルに押し上げようと意識してくださいました。コーチの指摘はプラスになることばかりで、見てくれているんだなと感じました。

細野)大西監督には「京産の『3』はプライド。」というずっしりした言葉で背中を押してもらいました。

下良)一つひとつの言葉全てが、重みのある言葉でした。チャンスをもらえた中で、大西監督を胴上げできなかったのは悔しいです。社会人で活躍して恩返しします。 眞野)栄養合宿で大西監督が話してくださったたくさんのお話が、入部当初は理解できていなかったのですが、学年が上がるに連れて、理解できるようになりました。大西監督や元木コーチの考えを理解できるようになり、プレーに反映できるようになったことが成長させてもらったことだと思います。

最後に後輩へメッセ—ジをお願いします。

李)学生時代は限られているので、ラグビー第一の生活を送ってほしいです。ラグビーにのめり込んで、関西制覇、日本一のチームを作ってほしいと思います。

細野)FWのみんな、全員で頑張ってください!大西監督と田倉政憲コーチなど本学指導員の方の練習は絶対にウソをつかないと思います。厳しくて大変ですが、やり遂げてほしいです。

下良)苦しいとき誰かのせいにして逃げ出さず、矢印を自分に向けて最後までやり切ってほしいと思います。必ず良い方向に進むと思います。

高原)練習などがきつく感じつらいことが多いかもしれません。でも、最後まで後悔しないよう、目標のために走り抜けてください。

森田)ひたむきにやり遂げて、見てくれる人に勇気や感動を与えるプレーヤーなってほしいと思います。このチームは練習が厳しいけど、勝ったときの嬉しさは倍増する。努力は裏切らないです。

眞野)僕たちを良い意味で踏み台として、優勝して大西監督を胴上げして、喜んでほしいと思います。「今」を頑張れる人になってください。

※ちなみに新主将の中川 将弥さん(経済・3年次)に対しては「主将は頑張って当たり前」と愛のあるエールが送られていました。


関西秋季リーグでは、まさかの開幕2連敗のあと、5連勝で全国大会への切符をつかみ、全国大会では強豪明治大学を逆転で撃破しました。私たちを感動の渦に巻き込んだ彼らは、すでに、次の目標に向かって走り出しています。今後の活躍に期待しましょう!

(2017.03.15)【記事:体育会本部編集局 眞柴 健(法学部・4年次)】 【写真提供:体育会本部編集局】

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