Vol.096 陸上競技部 男子長距離パート前主将 寺西 雅俊さんインタビュー

昨年3月に行われた日本学生ハーフマラソン選手権大会の5位入賞を皮切りに
全国大会で関東の強豪選手相手に力走を見せた2016年。
エースとして主将としてチームをけん引した寺西雅俊さんにお話を伺いました。

初めに2016年シーズン(1月~12月)を振り返っていただきます。丸亀ハーフマラソンで1時間02分38秒(京産大記録)の記録を出された後に、1年を通じて好成績を収められました。それに関してはどう思われますか。

男子長距離パート前主将 寺西 雅俊さん(法・4年次)
丸亀ハーフマラソンで1時間02分38秒を出せたことで、その後のレースは自信を持って走ることが出来ました。シーズンの出だしで良い結果を残せたことが、1年間を通して好成績を収めることが出来た要因だと思います。
丸亀ハーフマラソン
全日本大学駅伝

本学の陸上競技部に4年間在籍されていかがでしたか。

練習もきつく、苦しいこともたくさんありましたが、本学で陸上を続けてよかったなと4年間を通して感じました。

本学陸上競技部は練習がハードで、故障をすることがあると思いますが、その中で練習を継続するために意識されていたことはありますか。

普段の練習がきついので、日常生活の中でいかにリラックスした時間を作るか、ということを一番に意識していました。陸上ばかりを意識していたら、つぶれてしまうので、オフを作ってその中でしっかりリフレッシュして次の練習に向かうようにしています。気持ちに余裕ができるため、ケガに対しても敏感になれました。

具体的なリフレッシュ方法を教えて頂けますか。

休みの日に遊びに出たり、自分が好きなことをしていました。

1年間キャプテンを務めあげられましたが、大変だったことはありましたか。

主将自体が初めての経験なので、主将としてどのようにチームを引っ張っていけば良いのか悩みました。チームの中で一番速かったので主将という立場だけではなく、エースとして主将として二つの役割を果たさなければいけない中で両立していくのは大変でしたが、同期がチーム作りの手助けをしてくれました。主将としてチームをまとめるというのも難しく、行動だけでなく言葉でチームを引っ張ることも必要だと感じました。その中でもずっと協力してくれる同期もいましたし、下級生も自分たちに付いてきてくれたことはとても良かったです。
関西インカレ
全日本インカレ

今年はチームとして全日本大学駅伝予選会でトップ通過という目標を掲げられましたが、結果は2位でした。そのことに関してはどう思われますか。

最低限、出雲駅伝(出雲全日本大学選抜駅伝競走)と全日本大学駅伝の出場権を獲得できましたが、2位ではその後(の目標に)続かないと思いました。力不足もありますし、自分自身の主将としての引っ張りも足りませんでした。

その後の出雲駅伝、全日本大学駅伝では目標(ともに10位 結果は出雲駅伝は11位、全日本大学駅伝は17位)に届きませんでしたが、そこからチームとして変わったことはありましたか。

出雲駅伝と全日本大学駅伝に向けて努力していましたが、そこで目標としていた順位に届かなかったことで個人個人が自分の弱さを痛感したと思いますし、下級生はこのままではダメだと感じたはずです。自分たちの弱さを認めたことから、練習に対する姿勢や普段の生活態度が良くなりました。駅伝前は少し気が緩んでいました。二連覇を目指した丹後駅伝では2位でしたが自分たちがしっかりやっていかなければいけないという気持ちが芽生えたと思います。

学生最後の駅伝となった京都駅伝は三連覇で良い形で締めくくることが出来たと思います。

京都駅伝
大学生最後の駅伝で、下級生も今年最後の駅伝だったので、来年につなげるために勝つことが必要でした。その中で勝つことが出来たので、4年生も気持ちよく終わることが出来ましたし、下級生も来年に向けていい経験になったと思います。

下級生で注目選手はいますか。

自分が今注目しているのは島田 将志(法・3年次)です。

12月に10000mで29分台をマークされていますね。

元木 駿介(法・3年次)や奥村 杏平(営・3年次)といった元々強かった選手も注目すべきですが、島田は1、2年生でケガをしていて3年生になって練習ができるようになってきました。シーズンの後半にしっかり結果を残してきたということを考えれば、今後の伸びしろがあり、楽しみな選手です。

4年間、伊東 輝雄監督、小室 輝明コーチの下で指導を受けてこられました。

伊東監督も小室コーチも選手一人一人を見ててくださり、個人の状態に合わせたメニューを考えてくださいます。チーム全体はもちろん、個々を見てくれているのだと実感します。自分たちが考えていることも理解してくださるので、素晴らしい監督とコーチです。

一人一人に目を配ることが出来るのは、本学陸上競技部ならではだと思います。

そのような監督やコーチは中々いないと思います。個人をしっかり見たうえでアドバイスをくださるのはすごく良いことだと思います。

今後は実業団に進まれますが、そこでの目標はありますか。

入部前なので、まだ明確な目標は立ててはいませんが、1年目でしっかり実業団の方で練習に慣れて少しでも自己ベストを更新したいです。チームの成績に貢献出来たり、トラックレースで結果を残していけるようになれば、将来的にマラソンでオリンピックを目指したいと思います。

本学陸上競技部のいいところは何だと思いますか。

高校時代に力を出せなかった選手を底上げして実業団に行けるほど強い選手に育て上げるのは本学のいいところです。実力がないまま関東の大学に行ったとしても結果は出せないと思います。本学に来れば関東地区の大会である箱根駅伝には出場することが出来ませんが、努力の積み重ねで実力が付き、関東の選手と戦える選手になることが出来ます。そういう希望が持てるところがいいところだと思います。

寺西さんにとって同期の存在はどのようなものでしたか。

チームを引っ張っていくうえで壁にぶつかったときに支えてもらいましたし、レースや練習の苦しい場面で支え合って来たから最後まで主将としてチームづくりが出来ました。これまで陸上をしてきた中で同期は一番の宝です。

最後に後輩たちにメッセージをお願いします。

今年度は長距離パートとしてはあまりいい結果ではなかったので、来年は皆が力をつけて今年のリベンジを果たしてほしいです。また、関東の大学に負けないよう、一人一人が自覚を持って出雲駅伝や全日本大学駅伝で結果を残すことはもちろんのこと、関西の大会で負けないようにしてほしいと思います。そのためにもケガをしないようにどうすればいいか考えて練習をしてほしいです。

(2017.01.24)
【記事:体育会本部編集局 鐘ケ江 直哉(経済学部・2年次)】 【写真提供:体育会本部編集局】

PAGE TOP