創部初の明治神宮野球大会出場決定!

2014.11.05

11月4日(火)、南港中央球場で「第45回明治神宮野球大会関西地区第1・第2代表決定戦」の敗者復活戦3回戦・奈良学園大学戦が行われました。大会初戦で負けている相手に本学は、攻めの姿勢を崩さず、4回に荻野、曽我部の適時打で3点を奪いました。投げては2戦目で好投した尾嶋が今日も力投を見せ、失った点はホームランの1点のみ。最終回はピンチを招いてから、エースの津田に交代し、後続を抑えて見事3対1で雪辱を果たしました。本学は今大会で準優勝し、第45回明治神宮野球大会の関西地区第2代表として創部初の神宮へ挑みます。
本学 000 300 000=3奈良学園大学 000 010 000=1<スターティングメンバー>1:今井 新水さん(法・4年次)2:曽我部 智仁さん(法・3年次)3:小南 憲吾さん(経済・3年次)4:藤原 隆蒔さん(法・2年次)5:岩永 幸大さん(経営・3年次)6:杉 恒太郎さん(経営・4年次)7:山崎 勇樹さん(法・4年次) 8:尾嶋 佳太さん(法・3年次)9:萩野 圭亮さん(文化・3年次)
<試合展開>最後の打者を二ゴロに打ち取った瞬間、マウンドの津田は両手を挙げ喜びを爆発させた。ベンチメンバーも勢いよく飛び出してくる。スタンドからは色とりどりの紙テープが投げ入れられ、その場にいた全員で勝利を祝った。選手たちは整列を済ませた後、スタンドへ目を向ける。その目には涙が浮かんでいる選手も何人かいた。主将の川上は、この4試合投げ切った津田・尾嶋両投手に駆け寄り、抱き合った。歓喜の瞬間はあっという間に過ぎ、主将が「整備に行こう」と呼びかけた。勝利に酔いしれるだけでなく、最後の最後までグラウンドに対しての感謝の気持ちを忘れなかった。こうした所が、現チームの強さの原点ではないだろうか。試合は初回に先発の尾嶋がいきなり2死3塁のピンチを背負うも、4番打者を三ゴロに打ち取った。攻撃も、序盤は毎回走者を出すも後1本が出ず、本塁が遠かった。先制点は本学。4回に先頭の5番岩永が四球で出塁し、杉の二ゴロで1死1塁とする。その後四球などで2死1・2塁とチャンスを広げると、打席には9番荻野が入る。初球を振り抜き、中前適時打で待望の先制点を奪った。次打者1番今井も四球で2死満塁とし、追加点が欲しいところで2番曽我部がインコースのストレートをとらえ、2者生還。この回3点を取り、流れを引き寄せた。
5回には好投を続けてきた尾嶋が7番打者にソロホームランを打たれ、1点を返される。その後はサード杉が三塁線の打球を横っ飛びで好捕し、ピンチを逃れる。尾嶋は最少失点で抑えた。打線は4回の得点以降、完全に当たりがストップし、追加点が奪えない。相手投手がテンポの良い投球を繰り返し、流れが傾いてもおかしくなかったが、ここを投手陣が踏ん張った。7回には先頭打者にヒットを許し、2死3塁とするも、後続を三振に打ち取る。8回にも長打などで2死3塁とするも次打者を中フライに抑え、尾嶋はグローブを突き上げ、喜びを見せた。最大のピンチとなったのは最終回の相手の攻撃だ。先頭から2者連続で四球を与え、ここで粘りの投球を続けてきた尾嶋に代わって津田がマウンドにあがる。前日完投した津田だったが「尾嶋が試合を作ってくれたので、自分の力を出し切ろうという思いだった」と意気込んでいた。0死1・2塁から送りバントを仕掛けてきたが、これを前進していたファーストの藤原が素早く処理し、3塁でアウトを取った。送りバント失敗。このプレーは大きかった。1死1・2塁から次打者を遊フライに打ち取り、2死。最終打者を二ゴロで締め、見事救援を成功させた。ベンチから「自分らの野球!自分らの野球!」「攻めていこう!」という声が幾度となく聞こえてきた。初戦で負けてから、この言葉がチームの合言葉になっていた。走者を送るところはしっかり送る、当たり前のことをきちんとする、次の塁を狙う、こうしたことの積み重ねが大きな成果として現れた。敗者復活戦を戦ってきたが、まさに敗者の復活劇を見せた本学ナイン。創部初の神宮大会出場に、選手たちも興奮気味だった。試合後の閉会式では、準優勝盾が贈られ、敢闘賞に2戦目・今日と好投した尾嶋投手が表彰された。
<試合後のコメント>勝村 法彦監督いつもやってきたことがきちんとできました。最後まで攻め続けた結果。荻野、曽我部は秋から役割を考えて果たしてくれました。四球も選び、バントもできる。打線も守備も活性化し、春よりも繋がるようになりました。尾嶋はストレートが良く、低めに丁寧に投げられています。変化球も多彩。キレが増してきています。最終回の内容は悪くありませんでしたが、津田にスイッチしました。(最終回のピンチについて)バントを3塁でアウトにできたことが大きかったです。津田は6回から準備させていました。彼は、コツコツ練習してきて粘り強く、ボールはそんなに速くありませんが、タイミングが取りづらい。コントロールも安定し、エースの自覚が出てきています。秋の神宮大会は初出場。リーグ戦の前から『1度も行ったことがなかったので扉をこじ開けよう』と言っていました。平野(現オリックスバファローズ)・岩橋(現ヤクルトスワローズ)も越えられなかった壁を超えられました。初出場なので挑戦者の気持ちと平常心を忘れずに挑みます。平山 哲也コーチチームの雰囲気はいつもと変わりませんでした。初戦で負けてからは勝つしかないという気持ちで挑みました。今までやってきた成果が出せたので練習は嘘をつかないと実感しています。(昨日、部員の応援用にメガホンを購入していた)チーム一体となって戦えたと思います。神宮では、まず1つは勝ってベスト4以上に行きたいです。川上 大貴主将(経済・4年次)(初戦負けから始まったが)気落ちはしていませんでした。2戦目の尾嶋の特大ファウルがきっかけで活気づきました。レギュラー以外の人も精一杯応援してくれて、チームを支えてくれました。とても感謝しています。いつ、誰が出ても大丈夫なように取り組んできました。目標は、守るのではなくアグレッシブに戦うこと。神宮では自分たちから攻めていく野球をしたいです。青山 翔哉 学生コーチ(経営・4年次)先行だったので何としてでも投手を楽にさせようという思いでした。投手は要所を抑えてくれました。津田に代わりましたが焦りはなく、ベンチから盛り上げていこうと思っていました。神宮でもやることは同じ。昨年の大阪商業大学のベスト4までは絶対に進みたいです。主務 平田 智宏さん(外国語・4年次)在学中に2回も全国大会に出場できることに驚いています。昨年の春に出場した時は、何もかも初めてで分からないことも多く、先輩方に連れて行っていただいたような気持ちでした。今年は、最上級生ということもあり、自分たちで勝ち取ったという実感があるので、昨年に増して嬉しいです。全国大会では、今までどおり、川上主将を先頭にチーム一体となって戦かってきます。尾嶋 佳太投手負けられない試合が2つ続きましたが、勝つことのみを考えて投げました。プレッシャーを自分の糧にして、いつも通り以上の投球ができました。最後まで投げて勝ち切るのが目標でしたが、最後は気持ちが入りすぎてしまいました。交代したときは「頑張ってくれ」という気持ちと「後悔」の両方あり、勝ったときは嬉し涙と悔し涙が出ていました。今回の神宮大会は自分たちで勝ち取ったので、自分の持てる以上に力を発揮したいです。津田 響投手尾嶋が試合を作って粘ってくれたので、自分も持てる力を出し切ろうという思いでした。ピンチではありましたが、自分が締めようと思いました。初戦のリベンジできて良かったです。走者を背負ってからの投球は改善出来てきたと思います。精度も上がり、リーグでもいい成績を残せましたし、秋の神宮大会は創部初。自分たちで新しい歴史を作れたのは誇りです。今井 新水選手最高でした!最後打てなかったので全国で打ちたいです。今まで、全国大会では1勝もできていないので、まずは勝ちたいです。曽我部 智仁選手(2点適時打について)打ったのは内のストレート。ファーストストライクを狙っていました。先制点を取ればチームに勢いがつきます。1点だけじゃ足りないと思っていたので、追加点が取れて良かったです。チャンスでは強い気持ちを持つようにしています。神宮大会では、いつも通り自分のプレーをして1勝して勢いに乗りたいです。小南 憲吾選手初戦負けてしまいましたが、負けられない状況になると逆にチーム力が発揮されました。主将から『やるしかない』と言われ、強い気持ちがチームに浸透していました。昨年の春の全国大会では自分は全く打てませんでした。強い気持ちを持って打ちたいです。藤原 隆蒔選手嬉しかったです。(最終回のピンチでは)あの場面ではバントでくると思っていたので、緊張はしませんでした。昨年春の全国大会は打てなかったので4番打者として自分が打って勝ちたいです。岩永 幸大選手初戦で負けてからも前向きに、いつも通り戦い3連勝できました。昨年春の全国大会では初戦で負けたので、まずは1勝したいです。杉 恒太郎選手自分たちは初戦で負けてしまいましたが、負けた瞬間から次を見据えていました。敗者復活戦では、みんなやることは分かっていました。4年次生は負けたら引退してしまします。少しでも長く、野球を続けたいです。神宮で1勝して、行けるところまで行きたいです。山崎 勇樹選手初戦は僕のせいで負けてしまいました。2試合目からは負けたら終わりの状態で、誰が、というよりもみんなが活躍して3つ勝てました。神宮大会に初出場しても浮き足立たず、とにかく自分たちの野球をして勝ちたいです。荻野 圭亮選手本学らしさが出ました。泥臭く、最後まで諦めない姿勢が出ました。(先制の適時打について)外野が深く守っていたので良かったです。秋の全国大会は初めてなので、本学らしく、ハツラツとした自分のプレーをしたいです。
《第45回記念明治神宮野球大会》11月15日(土)対戦相手:東京農業大学北海道オホーツク(北海道二連盟代表)明治神宮野球場 16:00試合開始予定【記事・写真:体育会本部編集局 岩瀬 弘大さん(経済・2年次)】
喜びを見せる選手たち
先制の適時打を放つ荻野選手
負けられない試合で好投を見せた尾嶋投手
創部初の快挙を成し遂げた硬式野球部
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