リエゾンオフィス主催シンポジウム「脳は不思議だ‐世界は脳でつくられる‐」開催

2015.10.31

 10月31日、京都産業大学むすびわざ館において、本学のアウトリーチ活動として、科学の魅力を一般の方々に感じてもらうことを目的にシンポジウム「脳は不思議だ‐世界は脳でつくられる‐」を開催した。
 
 総合生命科学部 浜 千尋教授が「心と世界、それは脳が作る幻想だ」、総合生命科学部 加藤 啓子教授が「環境と脳‐音とチョコレート‐」というテーマで講演し、その後、質疑応答が行われた。

 浜教授は、神経科学に基づいた脳の概要やショウジョウバエを使った自身の脳研究について解説した。加藤教授は、地球の誕生まで遡り、人間の脳の進化や自身の研究である食物が情動記憶に与える影響について解説した。

 講演では「脳の中には1,000億個もの神経細胞があり、その神経から発せられる電気信号の速度は秒速100mにも達する」、「目に見える色は光が色を表現しているのではなく、脳の中で色が作られている」、「音楽を聞いて感動したり、懐かしい音楽を聞いて当時の記憶が蘇るのは、脳に入った音の刺激の50%が情動(心の動き)を司る扁桃体という部分に入るから」、「食べ物の油(油脂)が脳の記憶に影響を与える」などの話があり、人間や動物の脳の機能や不思議な力について、数多く紹介された。

参加者からは「太古の生物の神経構造が人間の脳の始まりだったとは驚いた」、「研究の大変さや、未知の分野を解明して行く楽しさを感じられた」、「生命についての本を一冊読んだような気分だった」などの感想や、さらなる続編を希望する声があった。

講演に熱心に耳を傾ける来場者
脳の神経細胞の壮大さを解説する加藤教授
会場からの質問に答える浜教授
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