京都力養成コース「京都の歴史・人・産業—多様な資料と手法によるアプローチ—」開講

2013.10.26

 10月26日、11月2、9、16日の4日間、大学コンソーシアム京都 生涯学習事業「京カレッジ」科目の京都力養成コース「京都の歴史・人・産業—多様な資料と手法によるアプローチ—」が開講された。

 本コースは、「地域社会の活性に貢献したい」「京都のことを実学で学びたい」といったニーズに応えるため開講し、今年で5年目となる。本学文化学部 教員と日本文化研究所の上席特別客員研究員(京都検定1級合格者)総勢9人の講師によるリレー講義で進められた。歴史、文化などをテーマに講師それぞれが、自らの視点で調査、研究を行った京都の魅力を紹介した。

 11月9日に行われたフィールドワークでは、「嵯峨・嵐山の名刹を訪ねる」と題し、京都十刹第五の名刹である鹿王院から出発し、通常は非公開寺院である、曇華院、臨川寺を拝観した。受講生は普段は拝観することのできない寺院の庭園や宝物を熱心に見物し、奥深い京都の建築や歴史に触れ、新たな発見を覚えた様子であった。

 講義終了後のアンケートでは、「テーマの『資料と手法によるアプローチ』が各講義で活かされていてとても参考になった」、「地域にスポットをあて、様々な角度から歴史と現代的な課題について考察できた」、「観光ガイドにあるようなレベルから、一歩深いところを学べた」などの感想が寄せられた。

各回の講義テーマ
第1日目
第1講義 「京都における角倉一族の活躍」 
       文化学部 若松 正志教授
第2講義 「江戸時代からの保津川下り」
       日本文化研究所 上林 ひろえ上席研究員
第3講義 「北山杉の繁栄と衰退」 
       日本文化研究所 野村 正春上席研究員

第2日目
第4講義 「絵図から見た嵯峨野の歴史」 
       文化学部 吉野 秋二准教授
第5講義 「嵯峨の材木商福田屋理兵衛と幕末京都」 
       文化学部 笹部 昌利講師

第3日目
フィールドワーク 「嵯峨・嵐山の名刹を訪ねる」
             日本文化研究所 中江 好喜上席研究員

第4日目
第6講義 「下嵯峨薪炭商「上木屋」四百年の歴史」
       文化学部 鈴木 久男教授
第7講義 「秀吉と京都」
       日本文化研究所 松田 輝哉上席研究員
第8講義 「嵯峨・嵐山の小倉百人一首ゆかりの地を訪ねて」
       日本文化研究所 宮川 恭子上席研究員
フィールドワークで通常は非公開の曇華院の宝物を見学した
講義を熱心に聴き入る受講生たち
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