芥川賞受賞作家モブ・ノリオ氏講演会 「〈書かれた言葉〉について考える」

2007.06.20

 2004年『介護入門』で芥川龍之介賞を受賞した作家 モブ・ノリオ氏の講演会が、6月20日、図書館ホールで行われ、学生や一般市民ら約70名が参加した。
 今回の講演会は、図書館が学部学生を対象に実施している、「京都産業大学図書館書評大賞」の応募促進のために行われたもの。

 モブ・ノリオ氏は、これまでの経歴から、どのようにして自分自身が〈言葉〉と向き合ってきたかについて語ったほか、学生に薦めたい本や音楽、ストリートアートなどの表現について紹介した。
 また、読書の魅力について、「〈ものを書く〉ということは、気持ちや考えなど、その人が持っているものがすべて出る。人と会って話すのとはまた違う、書き手との邂逅を期待して本を読む」と語り、「友達に対して、時間をかけて真剣に付き合うように、本に対しても向き合ってほしい。“書評大賞”という目的のためだけではなく、まずは好きな本を読むことからはじめて、いろいろと出会いながら、じっくりと付き合っていける本を探してください。」とメッセージを送った。


 「京都産業大学図書館書評大賞」は、本学図書館が所蔵する図書の中から自分の興味ある図書を読みこなし、その図書の魅力や評価のポイントが他の人に伝わるように表現された「書評」を学部学生から募るもの。大賞1篇、優秀賞5篇、佳作10篇が、図書館長をはじめとする選考委員により選出される。

言葉を交わしながら、サインの求めに応じるモブ・ノリオ氏。
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