ボラトーク「フードバンクについて知ろう!」開催報告

2023.02.14

ボランティアセンターでは、ボランティアや市民活動に取り組む人たちから直接話を聞くことができるトークイベント「ボラトーク」を行っています。
今回は、授業を通じて出会ったフードバンクの活動を紹介するとともに、活動を通して見えてきた食品ロスやフードバンクの実情から、自分たちがどのように感じたかについて、「地域公共フィールド・リサーチ」の受講生をゲストに迎え、話を伺いました。
対談の様子

開催概要

日時 2022年12月14日(水)13:15~14:15
会場 サギタリウス館5階 S510教室
ゲスト 「地域公共フィールド・リサーチ」受講生
 木村 真悠子さん(法・2年次)
 小倉 佑介さん(法・2年次)
内容
  • 「フードバンク京田辺」活動紹介
  • 活動体験談
  • 活動を通して学んだこと
  • 質疑応答
  • 参加者へのメッセージ
参加者数 4人

内容

ゲストの木村真悠子さん(法・2年次)と小倉佑介さん(法・2年次)は、法学部の「地域公共フィールド・リサーチ」にて、フードバンク京田辺の活動に参加しました。この授業は、実社会への関心と問題意識を強めるとともに、解決方法を考察する力を養う法学部2年次の選択必修科目です。持続可能な地域実現の様々な課題をテーマに、地域人材に必要な知識と能力を養うことをねらいとしています。この科目を受講したことを契機に、余剰食品の多さやフードバンクの運営実態を知ったことからやりがいを感じるようになり、活動を継続することになった、その経緯を伺いました。

まず、フードバンク京田辺の取り組みについて伺いました。フードバンク京田辺は、2019年から活動を始め、現在は60名近い会員が活動しており、その約半数が学生です。食品の回収量、配布量ともに増加傾向にあります。近隣のスーパーマーケットなどで余剰食品を集め、それらを運搬、保管、仕分け、配布まで担っています。現在はメンバー拡充や安定的な活動の場の確保などが課題となっており、木村さん、小倉さんはマニュアルの作成やSNSなどでの認知の向上に取り組んでいます。
実際に活動に参加して大変だったこととして、2人とも「仕分け」を挙げていました。フードバンク京田辺では、貰い手が欲しいものをオーダーできるという全国的にも珍しい仕組みをとっており、それゆえに管理の手間が大きい、と言います。学生以外では高齢のボランティアが多く、小さな文字で書かれている賞味期限の確認やパソコンでの入力に手間取ることが多く、その際に学生の力がとても役立っていると感じている、と語ります。また、配布のニーズがなかった食品については、京田辺市にある同志社大学にて学生に配布するなどして、さらなるロスを防いでいる、という工夫も紹介していただきました。
活動を通して学んだこととして、木村さんは「データで見ることと現物を見ることは全然違う。仕分けの際に青いシートに食品を並べると、その量と種類に圧倒される。」とその衝撃を語りました。小倉さんは、「仕分けに参加していると、食品の山がどんどん小さくなり、団体さんに届けられる箱の中に納められていく。それが、食品が捨てられずに生かされていく過程として見えてくる」という達成感が可視化される瞬間について言及しました。

質疑応答の様子
取り組みへの参加を通じて自分自身にどんな行動の変化がありましたか、という問いに対して、実家暮らしの木村さんは、「早めに食べる」「適切な量を買う」ようになった、同じく実家暮らしの小倉さんは、「冷蔵庫の奥のほうを確認するようになった」と具体的な変化を挙げました。小さな取り組みであっても、それらが積み重なることで家庭から排出される食品ロスには変化があるはず、と語られました。
また、授業が終わった後も活動に継続的に参加している理由として、2人とも自分自身が役立っているという実感と感謝の声がやりがいにつながっている、という言葉が出ていました。また、活動を通してさまざまな社会問題への気づきが深まるなど、視野が広がった、という実感も紹介されました。

最後に、ボランティアに参加しようと考えている人たちに向け、メッセージが贈られました。
小倉さん「勇気を持って動いてみることで得られるものはたくさんあります。まずは参加してみてください。それで合わないとなれば、途中で辞めることもできます。不器用でも活躍できることが必ずあります。だから、まずはチャレンジしてみましょう。」
木村さん「私も行動できないタイプでした。授業をきっかけに参加すると、自分が役に立てるということがわかりました。ボランティアは、行きたいときに、行けるときに行ける、融通が利くものです。忙しいけど、時間があるときに参加してみませんか。周囲の助けになれることを実感できると、きっとまた参加したくなると思います。」
お問い合わせ先
京都産業大学 ボランティアセンター 13号館B1階
〒603‐8555 京都市北区上賀茂本山
Tel.075-705-1530
Fax.075-705-3191

開室時間
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土曜:9:00~11:45※不定期に閉室することがありますので、事前にお問い合わせください。
日曜・祝日:閉室
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