総合生命科学部 木村 成介 教授らの共同研究グループが、植物ホルモンのオーキシンの生理作用を自在に操作することを可能にする人工オーキシンと人工受容体の創出に成功しました

2018.01.24

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ニュース研究総合生命科学部

名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所、鳥居啓子教授、萩原伸也准教授、打田直行特任准教授、高橋宏二助教らと京都産業大学生態進化発生学研究センター木村成介教授(総合生命科学部)らの共同研究グループが、植物ホルモンのオーキシンの生理作用を自在に操作することを可能にする人工オーキシンと人工受容体の創出に成功しました。

オーキシンは、光屈性(植物が光に向かって成長する性質)、重力屈性(根が重力の方向に向かって伸びる性質)、葉・根・花の形成、果実の成熟などさまざまな場面で植物の成長を制御している重要な植物ホルモンです。しかしながら、単純な化学物質であるオーキシンがどのようにして多彩な作用を植物におよぼすことできるのかについては不明な点が多く残されていました。今回創出に成功した人工オーキシンと人工受容体を利用すれば、特定のオーキシン作用だけを自在に制御することができるため、オーキシンの作用メカニズムを明らかにするのに役に立ちます。実際にこの技術を用いて、進化論で有名なチャールズ・ダーウィンが130年以上前にオーキシンの存在を予言するきっかけとなった植物の伸長現象(酸成長)のメカニズムの一端を明らかにすることができました。
人工オーキシンは、自然界の植物に影響を及ぼさないため、特定の植物の特定の部位にだけ作用する成長促進剤や、生態系に影響を及ぼさない除草剤の開発にもつながることが期待されます。

この研究成果は、日本時間の平成30年1月23日にNature Chemical Biology電子版に掲載されました。本研究において、京都産業大学生態進化発生学研究センターは、次世代シークエンスという技術を用いた網羅的な遺伝子発現解析を担当し、人工オーキシンが天然のシロイヌナズナには影響を与えないことをゲノムレベル(全遺伝子発現レベル)で確証しました。

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