ドイツ・パッサウ大学

外国語学部 ドイツ語学科 加藤 彩夏さん

留学種別:交換
留学先:ドイツ・パッサウ大学
留学時の学年:2年次秋学期から3年次春学期
留学期間:2009年9月〜2010年7月
留学アドバイザー:外国語学部 高山 秀三 教授
出身高校:京都府立綾部高等学校

クッキー作り

クッキー作り

そりすべり

そりすべり

 わたしには、この留学生活の中で二つの目標がありました。一つはドイツ人の友達を作ること、二つ目は様々な都市を訪れ、その都市の文化を知ることでした。

 そのためにはまずは語学力!だと思いました。大学とは別に語学学校へ通うか迷いましたが、結局、大学で開講されている語学の授業を取ることにしました。当たり前ですが、すべてがドイツ語で、何を言っているのか何を質問されているのかさっぱり分かりませんでした。他の国からの留学生たちが、ぺらぺらと喋っているのですごく焦りました。最初の3ヶ月は、学校のある日はほぼ毎日図書館へ行って勉強していました。この一年間私のお世話をしてくれていたドイツ人の友達が、「日本人は勉強熱心だね。せっかく外国にいるのに何でそんなに図書館ばかり行くの?」と言っていたのに対してすごく腹が立ちました。「そんなの当たり前。勉強しないと喋れるようにならない!」と思っていました。でも留学を終えた今ならその友達の言葉の意味が分かる気がします。図書館で缶詰になって勉強していたことが無駄だったとは思いません。でも、全然楽しくありませんでしたし、語学力も思ったほど伸びませんでした。

 平日は勉強していましたが、週末は友達と遊んだり、大学が企画してくれている格安ツアーに参加したりしました。冬セメスターは、ブダペスト、夏セメスターは、プラハとウィーンへ行きました。どの国にもその国の歴史的な建物や美術館が多く、とても魅力的でした。食についてもその国々の文化や流行りによって違いがありました。例えば、ウィーンではパラチンキというクレープのような薄い生地に生クリームとチョコなどをたっぷり乗せて巻いてあるデザートが名物の一つです。これは、ウィーンの人達が、カフェへ行くことを好んでいる文化から生まれた名物ではないかと思います。

 レストランやカフェへ行く時は、私たち外国人はどのお店が美味しいのか分からないので大抵ドイツ人の友達に連れて行ってもらっていました。そこで飲んだり食べたりしながら、ドイツ語を話したり、教えてもらったりしていました。生のドイツ語が聞けるので、一人で勉強していた時よりも、はるかに勉強になり、実用的な言葉をたくさん知ることができました。

 長期休暇の時は、ドイツ国内を電車で旅しました。ミュンヘン、ニュルンベルク、バンベルク、ライプチヒ、ドレスデン、ポツダム、ベルリン、ケルン、ボン、フランクフルト、シュトゥットガルト。など南から北へ、東から西へと本当に様々な都市を訪れました。どこも素敵な街で、ドイツへ来て本当に良かったなと感じました。特に“バンベルク”という南ドイツ・バイエルン州の中にある街が印象的でした。バンベルクは街自体が世界遺産で、教会近くの高台から街を上から眺めることができるのですが、今まで訪れたどの街よりも長閑で、ジブリ映画を思わせるような赤煉瓦づかいの屋根が広がっていました。聞くと、バンベルクは第二次世界大戦期の実質的被害がほとんどなかったおかげで、中世の景観が今も存在しているのだそうです。ずっとここにいたい!と思うくらい素敵な風景でした。そんな素敵な街を自分の目で見ることができたのは、一生の思い出だと思います。

 留学をすることは、費用がかかるし、友達、家族とも簡単には会えないし、など不安で一杯だと思います。でも、行ってみないと分からないこと、体験できないことがたくさんあります。一年も留学するのかと考えるより、長い人生のうちのたった一年を、海外で過ごすのだと考えるとだいぶ気が楽になるかと思います。少しでも留学したいなと考えているみなさん、その気持ちを後延ばしにするのではなく、是非今チャレンジしてみてください。

  • ノイシュバインシュタイン城
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  • バンベルクの街並み
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