スペイン・ラ リオハ大学

外国語学部言語学科スペイン語専修 大塚 拓さん

留学種別:認定留学
留学先:スペイン・ラ リオハ大学
留学時の学年:2年次
留学期間:2009年10月〜2010年7月
留学アドバイザー:フェルナンデス・コボ・カルロス・ビセンテ准教授
出身高校:岐阜県立長良高等学校

留学までの道程

 僕は小さい頃からとにかく喋る事が大好きでした。次第に国際関係に興味を持ち、これからの時代はスペイン語が世界的に重要な言語になってくる事を知りました。スペイン語を使って現地の人と話す事ができたらどれだけ楽しいだろうと想像したらワクワクが止まらなくなり、大学では絶対スペイン語を学んで留学するんだという思いが強くなってきました。そして大学入学後、語学を学習していくうちにもっともっと話せるようになりたいという気持ちが膨らんでいく中で、留学が現実になりました。スペインのラ リオハ大学から全留学費用を負担してくれる奨学金の募集があり、迷う事もなく先生方に熱意を伝え選ばれることができたのです。こうして僕の留学生活がスタートしました。

留学生活全般

FCバルセロナVSオサスナ

FCバルセロナVSオサスナ

グラナダの街並み

グラナダの街並み

バレンシアの火祭り

バレンシアの火祭り

 僕は2年次の秋学期から3年次の春学期までの約10ヶ月間、スペイン北部の都市ログローニョのラ リオハ大学に留学していました。留学前にバックパック一つでヨーロッパ一周をしていたのでスペインの環境にはすぐ馴染むことができましたが、大学には日本人は僕一人しかいなかったし、街にも日本人は皆無という環境でした。日本でスペイン語を一年半学習したとはいえ、リスニング能力が低い上に思った事もなかなか言えず、もどかしい日々が続きました。結局最初の3ヶ月は日本人と会う事もなく、日本語を話す事もありませんでした。でも環境はすぐに人間を変えてしまうものです。毎日スペイン人とフットサルをしたり、バルに飲みに行ったりとすっかりラテン系の血が流れてきたように感じました。完全に日本語から離れた生活を送った事によってスペイン語の土台をしっかり固める事ができたように思えます。

 クラスでは多国籍な留学生と一緒に刺激的な日々を送りました。日本の常識が非常識で日本の非常識が常識だったりと毎日新しい発見があり、彼らとの生活が楽しくて仕方がありませんでした。僕がこの留学生活を通して一番感じた事は「趣味の幅」です。一概には言えませんが僕と生活を共にした外国人は驚く程多くの事を知っていて、多くの趣味を持っています。様々な趣味を持った学生達と出会い、スペインで最も有名なリオハワインを片手に朝まで語り合いました。自分には無い物を持った人と出会う事が人生に新しいスパイスを加え、生きる事を楽しくさせると思います。一つの事をとことん深くという考えも悪くはないですが、趣味の幅が広がれば人生の幅も広がるのではないかと思います。

 僕が住んでいたログローニョはラ リオハ州の州都でサンティアゴ巡礼路上にある小さな街です。街中にぶどう畑やワイナリーが広がり、スペイン最高と言われるバル街もあります。もちろん24時間開いている店はありませんし、シエスタ(お昼寝)の時間や日曜はどの店も当たり前のように閉まっています。コンビニや機械で溢れた日本で暮らしていると、最初は不便すぎると思ってしまうかもしれません。しかしマニュアル通りに話す人や機械とではなく店の人と雑談したりと、人と人との繋がりを強く感じる事ができるはずです。授業で学んだ事をすぐに実生活でアウトプットしていたので、スペイン語をどんどん吸収できたような気もします。ログローニョは静かで本当にしっかりと学習できる環境が整っていると思います。何より留学生活でスペイン語が勉強と思わなくなり、趣味のような自分の生活には無くてはならない物になりました。

 またスペインではバス料金も安く、幅広い地域まで網羅されているので簡単に他の都市に行く事もできます。スペインは地方によって全く異なった文化や生活を持っています。まだまだバスクやカタルーニャの独立などの問題も絶えませんが、本当に面白い国です。各地で行われるお祭りもユニークで世界的に有名な物ばかりなので、きっと楽しめます。僕も週末に小旅行に行ったり、リーガ・エスパニョーラの試合やバレンシア火祭りに行ったりとスペインを体で感じました。スペインは何かを観る所ではなく感じる所だと思います!スペイン語ができたから、様々な面からのスペインを深く感じる事ができました。留学を通して多くの貴重な経験ができて良かったです。 

留学を終えて

街のカーニバルに参加

街のカーニバルに参加

 留学ではスペイン語の力が付いた事はもちろん、世界中に親友と言えるような友達ができました。もう外国は遠い存在ではないと思います。日本で普通に友達と会うように、地球規模で待ち合わせなんかできたら素敵ではないですか?これからは外にも目を向けて、地球規模で物事を考えることができると思います。
 先日、日本の学生の約半数が海外に出たくないと思っているという話を耳にしました。治安などの問題や不安に感じる点があるのかもしれないし、留学が身近になりすぎた現代で留学をするだけではほとんど価値は無いという意見もあるのかもしれません。確かに留学なんて多くの人が行くものになって来ているし、日本で多くの資格を取っていた方が就職にも役に立つのかもしれません。しかし異国で文化も人種も宗教も越えた生活をする事で確実に人間として強く、感受性豊かになっていると思います。これから先の人生に少なからずも影響を与えるのではないでしょうか。僕は留学で自信を失い、挑戦する心を得ました。これからもスペイン語はもちろん、何事にも積極的に取り組んでいきたいと思っています。若者は色んな事に無関心で無気力なんてもう言わせない!僕らの力で少しでも地球が元気になるきっかけを作る事ができれば良いと思います。これから留学を考えている方は、少しだけ勇気を出して行ってみてください。今まで知らなかった自分に会えるはずです!

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