オーストラリア・ラトローブ大学

文化学部 国際文化学科 出口 結稀さん

留学種別:短期留学「英語教育海外セミナー」
留学先:オーストラリア・ラトローブ大学
留学時の学年:3年次
留学期間:2008年8月〜9月
出身高校:奈良県立生駒高等学校

留学のきっかけ

語学実習のクラスの友人たち

 私は大学入学当初から、教師になりたいという夢を持っていました。だから、外国語学部で独自に開講している「英語教育海外セミナー」という教育関係のプログラムを選びました。また、英語を話すことに対して1・2回生の間に慣れてきたところで、腕試しをしてみたいと思い、留学を決意しました。正直なところ、きっと上手く伝わるだろうと、留学に行く前までは自負していました。そんな軽い気持ちで留学に臨んでみたのがきっかけです。

「英語教育海外セミナー」の内容と得たこと・学んだこと

語学実習のクラスの友人の写真

 「英語教育海外セミナー」は将来英語教師を目指す学生を対象にしており、午前中は語学実習、午後は英語教授法を学ぶように構成されています。このプログラムは夏休みの4週間、オーストラリアのラトローブ大学で行われました。

 留学して最初に、まず、プレイスメントテストでクラス分けが行われました。これは語学実習のためのクラス分けです。この留学でのプログラムは、基本的に午前中は語学実習で、他国の生徒たちと一緒に授業を受けました。私のいたクラスには、サウジアラビア人、韓国人、ベトナム人、そして日本人がいました。彼らと話をし、仲良くなるにつれて気づいたのが、日本人が[l]と[r]の発音の仕分けが苦手なように、彼らにもそれぞれ発音しにくい音があるようだ、ということです。それでも、何の気後れもすることなく、自信を持って自分の意見を発言する姿勢は、実際に目の当たりにして、尊敬すべき点だと改めて実感しました。やはり最初は、発言する事を恥ずかしく思い、黙っていた事が多かったので、私にとって語学実習はその意識を変えてくれる経験だったと思います。

 そして午後からは、京都産業大学の生徒たちのためだけの、英語科教育の授業でした。実際に生徒に教える上で何を大切にしていくか、どのような授業を展開するのかということを、グループ単位で話し合って意見を交換したりして学びました。私自身、この授業で一番身にしみたのは、やはり生徒主体の授業を作るということでした。実際、この授業の中で教えていただいた展開の仕方で、日本に帰ってから教育実習の授業を作ってみたところ、すごく生徒たちの反応もよく、楽しんで英語を話していました。シャイな日本人に対してもこんなに効果があるんだ…と、正直びっくりしました。だから、授業を作っていくうえで、すごくためになりました。

 また、ときどきオーストラリアの中学校やインターナショナルスクールを訪問し、実際の授業風景を見ることができて、日本とオーストラリアの授業の組み立て方の違いが明確に分かって、見習うべき点を知り、日本での授業でも取り入れていきたいと思いました。

 このように、「英語教育海外セミナー」は、語学を学ぶと共に、教育法も生で体感でき、学べるので、教職志望の方には特にオススメです。一石二鳥です!

  • インターナショナルスクールでの
    授業のルールが書かれたもの

  • インターナショナルスクールでの教室の掲示物

楽しかったこと

 一番楽しかったのは、実はこの英語海外教育セミナーの最後のプログラム、シンガポールへの旅行でした。オーストラリアで勉強をした後、遊びでシンガポールに寄って帰るというプログラムが実は盛り込まれていたのです。オーストラリアで皆と仲良くなってからの旅行だったので、すごく楽しかったですし、一気に二つの国を訪れることができて、やはりこのプログラムは一石二鳥です!また、嬉しかったのは、オーストラリアで英語漬けの生活だったので、シンガポールでルームサービスを頼むときに、電話ができるようになっていたことです。オーストラリアにいたときは、電話に出ると何を言っているか聴き取れなかった自分が、電話をできるようになっていたので本当に感動しました。

  • シンガポールでの旅行時の写真

  • シンガポールでの旅行時の写真

今後の進路

プログラム卒業式の様子
英語科教育を教えてくださった先生と一緒に

 この留学に行ったことで、思った以上に現地で話したり、聴いたりすることは難しく、自分の英語の能力が足りないということを実感し、もっと話す練習や聴く練習が必要だと認識しました。そして、英語科教育の授業や町の学校の見学に行ったことで、教えることの楽しさやすばらしさ、きっと難しいだろうけど、やりがいがあるだろうということを肌で感じました。このモチベーションを保ったまま、神奈川県教員採用試験(中学:英語)へと臨みました。結果は合格。無事来年の四月から教員として働かせていただくことになりました。私が今ここに至ったのも、この留学経験があったからこそだと感じています。私は、主に教職の観点から体験談を書かせていただきましたが、留学は、自分のモチベーションを変えてくれたり、色んな発見ができたりと、人それぞれに、本当に貴重な体験になると思います。今留学を迷っている方も、この学生という一番自由な時間を利用して、ぜひ体験してみてください。

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