理学部 物理科学科セミナー
「日本を含む極東地域における冬季気候と異常気象」開催(2014.04.30)
下記のように理学部物理科学科公開セミナーを開催します。奮ってご参集下さりますようご案内申し上げます。
日時 | 2014年4月30日(水) 15:15〜 |
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場所 | 京都産業大学 万有館 2階 セミナー室 |
講演者 | 高谷 康太郎 氏 (京都産業大学・理学部・物理科学科 准教授) |
演題 | 日本を含む極東地域における冬季気候と異常気象 |
対象 | 一般・学生・教職員(参加費無料) |
申込み | 事前申込は不要。当日、直接 万有館 2階 セミナー室へお越しください。 |
講演内容
日本を含む極東中緯度域の冬季の異常気象の力学についての研究を紹介します。
極東中緯度域の冬季の気候には、いわゆる冬季東アジアモンスーンが大きな役割を果たします。モンスーンそのものは地表付近の現象ですが、その変動には上空約10km(対流圏上層)の偏西風の蛇行が大きく関係している事が明らかになりました。しかも、冬の東アジアモンスーンに変動をもたらす偏西風の蛇行は大きく分けて二つの典型的なパターンに分けられる事、さらにそれらのパターンは日本付近に留まらず、北半球規模の空間スケールを持つ事も分かってきました。これらの蛇行パターンはロスビー波と呼ばれる大気中の波動現象と密接に関係しています。ロスビー波は、回転球面上での渦位と呼ばれる物理量の保存則に関係する波動現象で、その性質を調べる事により、異常気象の特徴を明らかにする事が期待されています。
本発表では、冬季東アジアモンスーンに関連した異常気象の力学についての研究の現状を、なるべく分かり易く説明したいと考えています。