結果分析・改善計画(平成24年度 秋学期)

1.結果の総評

 理学部のBアンケート回収率約54%であつた。「シラバスを読んだ」、「シラバスを参考にした」、と答えた学生の割合が全学平均を下回ったが、授業への出席率は高く全学平均を上回っている。「予習・復習をしたか」の設問に約50%がしていないと答えている。しかし、「学びの面白さ」「自らの成長を感じる」「講義が目的とする内容を理解した」学生は58〜65%であった。専門性が増すと、講義の進め方に対して評価が分かれる傾向にある。実習・演習科目はおおむね評価は高く、「講義内容を深める」ことを実感している学生が多い。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

 基礎科目(コアー科目)での「満足度」の平均値は数理科学科で3.82(76.4%)で物理科学科は3.65(73%)であった。「講義が目的とする内容の理解」の平均値は、それぞれの学科で、3.75(75%)、3.3(66%)であった。抽象的な質問形式であるため「満足度、内容の理解」を改善する方法等は判断できないが、基礎科目はおおむね学生に受け入れられていると判断できる。 実習・演習科目は機能していると言える。「講義科目の理解を深めることに役に立った」と答えた学生の平均値は数理科学科では4.0(80%)を超えている。しかし、物理科学科では、演習科目の受講者数が高学年になるにつれ少なくなる傾向にある。受講生を増やす努力が望まれる。
 専門性が高い専門科目については、科目により「満足度」は異なる。「授業の目的とする内容を理解できたか」の設問に対して平均値が2.0(40%)台の科目も散見される。専門科目ではコアー科目との連携を考慮した教員の教授法の改善が望まれる。

3.2の各項目についての改善計画

 アンケート実施科目(基礎科目)の選定は、必ず数年間行うことを義務づける必要があるが、基礎科目の学力レベルの到達目標(60%、80%)を各学科ですでに策定しているので、各教科でアンケートの質問事項を講義内容のテーマごとに具体化する時期に来ているであろう。その時点で基礎科目の新たな改善策が生まれる。
 専門性の高い科目には、個々の教員の教授力に依存するが、各教員が学力レベルの到達目標を定めるなど、教員の努力が望まれる。

4.備考

 H24年度から学力レベルに応じた、学習力支援体制(修学アドバイザ制)を取ったが、秋学期にはそれがうまく機能していない。むしろ、単位を与える少人数セミナーの開設を視野に入れるべきである。

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