ディベートコンテストで学んだこと

外国語学部 国際関係学科 3年次 大谷雅仁

 僕はこのディベートコンテストで「なぜ」(why?)について考えることの重要性に気づきました。ディベートでメリットやデメリットを主張する際にその裏づけとして必要不可欠となってくるのが根拠であったり証拠であったりします。なぜそのような考えに至るのか、その「なぜなら」(because)を示すことができないと、その主張は成り立ちません。僕たちは外国人労働者を受け入れる際のメリットやデメリットに対して、これら一つ一つの「なぜなら」を考える作業の繰り返しでした。

「これってAだから・・・」「ん?ちょっと待って。それって何でAなん?」「えっ、何でって・・・」

僕がディベートコンテストで学んだこと

 理解しているつもりや、当たり前だと考えていることも“なぜか?”と問いただされると、その問いに対して根拠を持って答えることができませんでした。なぜそう言えるのかを相手にきちんと説明し、納得させることができるまで、それは理解していることにはならないのだと思い知らされました。また調べていくうちに、一般的にはメリットやデメリットとされていることも、実は全体的に見るとそれほどたいしたものではなかったり、その明確な根拠が出てこなかったりするものがよくありました。表面上の理解ではなく、物事の核心部分まで深く追求していくことこそが、本来の勉強なんだと感じました。

 その根拠の収集や、お互いの議論に多くの時間を費やし、主張や反駁意見の原稿を作成するのに、翌日の明け方まで及ぶ日がよくありました。しかしどんな主張や質問が来たとしても根拠を持って答えられるように、これでもかというぐらいまで二人で考え抜いたことが勝利につながったと今では確信しています。当日の試合についての記述はスペースの都合上割愛しますが、むしろこのディベートコンテストの本当の意義はコンテスト当日ではなく、それまでの道のりにあったのだと、僕は正直にそう思っています。当日までに二人でもがき苦しみぬいた準備期間が、僕たちの今後の貴重な財産となったことは間違いありません。

PAGE TOP