河原 彩圭(ドイツ)

シュベービッシュハルでの短期留学体験記(2013年夏)

 私は三回生の夏休みの四週間にGoethe Institutのサマーコースを利用し、南ドイツのシュベービッシュハルに短期留学をしました。この留学を考えたのは、とにかくまずドイツに行って、自分がどういうところについて学んでいるのかを直接実感したかったからです。私はお世辞にもドイツ語が話せるほうではなかったですし、英語もできません。ですが、気持ちだけで行くことを決定しました。

 まず留学してみて1番初めに困ったのは、移動でした。本などを前もって読んで、改札がないことや、自動販売機で切符を買うのはわかっていたのですが、肝心の買い方がわからず、15分苦戦して買ったものの、電車を乗り間違えてしまい、結局迷子になりました。そのときは優しいドイツ人の紳士が簡単な英語とドイツ語で説明してくれて、なお且つ時刻表の読み方まで教えてくれた後、颯爽と去っていきました。初めて一人で留学したため、本当に助かりました。そこでとりあえず単語でもいいから話すべきということを学びました。

 授業はもちろんすべてドイツ語でした。授業の内容としては、2回生のときにやっていたインテンシブそのもので簡単でした。しかし日本の黙って聞いているだけの座学とは違い、常にドイツ語を使って意思疎通をしなくてはならなかったので、理解はできるのに会話としては返せないという辛さはありました。私のクラスは多国籍なクラスで、アメリカ人、ブラジル人、イタリア人、ポーランド人、ギリシャ人など世界各国から来ていました。たとえばマーケットのことについて授業で取り上げると、実際にマーケットに行き、インタビューを行いました。また自国についてのプレゼンなども行い、授業としてはすごく楽しかったです。
 授業は午前のみで午後からは自由時間ですが、田舎町だったので基本はスーパーによって晩御飯の材料を見たり、本屋さんに寄ったり、宿題をやったり、Goethe Institutの企画に参加したり、夜にパーティーをしたりと自由に過ごしていました。

 一番話す力が身についたと思ったのは、スタムティッシュという飲み会でした。クラスも関係なく近くに座った人と話をするので、お酒が入っている勢いもあってとりあえず会話として通じればいいといった感じでした。ほかにも週末はお金を払えばガイドつきの観光に連れていってもらえる企画もあり、参加したくさんの人と知り合いました。

 あっという間の4週間でしたが、非常に楽しく充実したものでした。日本とのあまりの違いに最初は戸惑いましたが、一週間もすれば慣れますし、なにより日本にいたときにはなかった多くの国の人と出会うことができました。できることならまたドイツに留学したいです。
 私のように英語もドイツ語もできないからと始めから留学を諦めている人がいるのなら、お金が許す範囲でドイツへ行ってほしいです。留学したことにより、私は世界が広がりました。この感覚を忘れずに、またいろいろなことに挑戦していこうと思います。

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