オープンキャンパス模擬授業報告.2(2013.08.17)

 8月17日(土)に本学でオープンキャンパスが開催されました。経済学部では受験生を対象に模擬授業を実施。模擬授業を実施した先生のゼミに所属する学生がその様子をレポートしてくれました。

学生レポート

午前の部

 午前の模擬授業では、「スポーツ・エンターテインメント産業の経営を経済学で考える」というテーマで多くの人が授業に参加しました。

 スポーツ・エンターテインメント産業の経営は、テレビの放映料などもあるため、人気を維持しないと高い収入が得られません。そこで、授業では、どうすれば高い人気を得られるのかを経済学的に分析してみました。

 例えば、欧州のサッカーでスペインリーグを見てみると、バルセロナとレアル・マドリードという二つのチームが世界レベルで強く、魅力的で、一番の人気があるように思えます。しかしスペインリーグの放映料は他の欧州のリーグと比べて高くありません。

 この理由は、経済学のルイス=シュメリングの逆説という理論を用いて説明することができます。スペインリーグでは二つのチームが強すぎてリーグとしての魅力はあまりなく、また放映料のほとんどがこの二つのチームに流れるのでリーグ自体も成長しないのです。

 このようにスペインリーグが抱える経営の問題を分析し、どうすれば、リーグ経営がうまくいくかを授業では取り上げました。
 この授業を通じて、改めて「人の意思決定に関わることなら経済学で分析可能」という経済学が扱うテーマの広さを実感させられました。  

午後の部

経済実験に参加する受験生

 午後の模擬授業では、「芸能界のトップスター誕生を経済実験を通して考える」というテーマから、授業を受けた受験生に経済実験に参加してもらいました、
 今回はケインズの美人投票ゲーム※1 を行い、全体の一位を当てることにメリットがある場合、他人の選択に自分の選択が左右されることやマスメディアの存在の大きさを実験を通じて体感しました。
 また、この状況は人気アイドル「AKB48」の総選挙や、実際の株取引でも起きうる出来事だという話に、受験生達も興味深そうに話を聴いていました。

※1有名な経済学者ケインズが玄人の投資を、投票者が100枚の写真の中から最も容貌の美しい6枚を選び、その選択が投票者全体の平均的な好みに最も近かった者に賞品が与えられるという新聞投票に見立てることができるとしたもの。自分の好みではなく、他の投票者の好みを予測しながら投票することになる。

記事:北村ゼミ所属 田中良明さん(3年次生)

 今回オープンキャンパスに参加された方や、この記事を読んで経済学に興味を持った受験生がたくさん入学されるのを心からお待ちしています。
 今後のオープンキャンパスは9月15日(日)に実施されます。

 経済学部では「地球温暖化の経済学」をテーマに実施します。多くの受験生の参加をお待ちしています!

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