花岡 智恵 助教が第7回医療経済学会総会にて「学会論文賞」を受賞
第7回医療経済学会総会にて、経済学部 花岡 智恵 助教が2011年度医療経済学会「学会論文賞」を受賞しました。この賞は、2011年度「医療経済研究」掲載論文における最も優れた論文に与えられます。
医療経済研究機構より提供
論文の概要
介護労働者の人材確保・定着は喫緊の政策課題であり、その政策を策定するためには、介護労働者の離職要因を分析することが重要です。
この研究では、介護労働者としてのキャリアが賃金に反映されるようになれば、介護労働者の定着につながるかどうかを検討しました。全国1,633の介護事業所の個票データを利用して、勤続1年目の他職種と比較した賃金が介護労働者の離職に影響を与えている一方で、勤続1年以上3年未満の賃金は離職に影響を与えていないことを明らかにしました。
これらの分析結果より、介護労働者の勤続年数に応じた賃金制度を検討する際、勤続1年目の賃金を引き上げたほうが、勤続1年以上3年未満の賃金を引き上げるよりも、介護労働者の定着促進につながる可能性が示唆されました。
受賞論文
- 花岡智恵「介護労働者の離職要因:賃金が勤続年数別の離職に与える影響」『医療経済研究』23巻1号、pp. 39-57.