第34回 コンピュータ理工学部コロキウム 開催

日時 2015年5月13日(水) 13:15〜14:40
場所 京都産業大学 14号館1階 14102教室
交通 ※キャンパス内に駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。
交通アクセス
備考 事前申込不要・入場無料・一般の方の参加歓迎

伊藤浩之がイスラエルでBMIと出会った〜

伊藤浩之 教授
(京都産業大学コンピュータ理工学部)

昨年度秋学期の自由研究員期間中にイスラエル・エルサレムにあるヘブライ大学に1ヶ月程度滞在した。日本人には余りなじみの無い中東世界、ユダヤ人社会で生活したことは多くの刺激を受けると同時に、ユダヤ・パレスチナ問題の深刻さなどを実感した。エルサレムにはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地がほぼ同じ場所に存在し、紀元前から大変に複雑な歴史が繰り広げられている。コロキウムの前半では、写真や資料などを用いて、私が体験したイスラエルの文化や生活習慣の簡単な紹介を行う。今回、私が25年以上前に脳研究を始めたきっかけとなった論文を発表したVaadiaという研究者の研究室に滞在したが、現在は脳内の神経活動に応じて直接に報酬を与えるニューロンオペラント条件付けやBrain-Machine-Interface(BMI)の実験研究を行っている。この新たな実験の流れは、脳内の膨大な数の神経細胞のネットワークにおいて、外部からのフィードバックに対してどのように自己組織化を行い、脳内外の事象間の因果律の認識や適応的変化が可能となるのかという根本的問題の最も有効な研究方法を提供すると考える。また、近年のBMI研究は機械学習、ロボティクスなどとも融合し、医学・生理学と数理情報工学・メカトロニクスなどを巻き込んだ新たな研究の流れを生み出しつつある。コロキウムの後半では、この新たな研究分野の最近の動向を紹介し、最後に本学部の研究者構成がBMI研究に適している点を指摘し、将来の発展の可能性を説明する。尚、時間の制約からイスラエル滞在記に関しては十分な紹介が出来ないため、別途5月15日(金)のランチタイムトークでも紹介を行う予定である。

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