Vol.085 陸上競技部 男子(長距離)インタビュー

11月21日(土)に行われた「丹後駅伝第77回関西学生対校駅伝競走大会」で
2年ぶりに優勝を果たした
陸上競技部・長距離パートの方々にお話を伺いました。

丹後駅伝を振り返ってみていかがですか。

2区・田中 樹希耶選手(経営・4年次)
丹後駅伝が初めての駅伝でした。その前の出雲と全日本では補欠にも選ばれませんでした。それがとても悔しかったです。丹後が地元なので走りたいという思いがすごく強かったです。最後まで自分のできることをやってきた結果、メンバーとして走らせてもらえたことが自分の中でとても嬉しかったですね。タイムとしては納得のいくものではありませんでしたが、チームとして優勝をいう形で締めくくることができ、最後にいい思いができたので幸せでした。自分たちが2年次生のときに丹後での開催になったのですが(以前は琵琶湖)、地元の人から「今年はしっかり走ってくれよ」と言われてきました。しかし、2、3年次生の時はメンバーから外れていて、ようやく4年次生になって走ることができ、地元の人に恩返しができたことはとても嬉しかったです。
田中 樹希耶選手(関西学連選考競技会)

3区・久保 拓海選手(経済・2年次)
自分も丹後駅伝が初めての駅伝でした。京都産業大学の名前で走るということでしっかり自分の力を出していい走りをしなきゃいけないな、という思いもありましたが、プレッシャーに負けず自分の力を出してチームの優勝に貢献する走りができたと思います。その後も試合が続いたのですが、丹後駅伝をきっかけに成長できたと思います。今年は自分中心というよりは先輩方の足を引っ張らないように、自分の力を出そうという考えだったのですが、来年は逆に自分が本学の中心となってチームを引っ張っていけるように成長していきたいです。(区間新記録という)記録を見て自分でここまでいけるとは思っていなかったので嬉しかったのです。その前の記録会である程度のタイムを出していたので、自身が少しはありました。(今回の結果は)自分にとって成長できるいい機会になりました。

4区・元木 駿介選手(法・2年次)
去年、2位になって悔しい思いをしたので今年は絶対に勝つという気持ちを持って走りました。周りに頼りになる先輩方がいたので安心して気持ちよく走ることができました。自分のところでトップに立とうと考えていたのでトップに立ててよかったです。MVPを受賞したことについては、自信にはつながりました。 元木 駿介選手(全日本大学駅伝)

5区・上門 大祐選手(法・4年次)
関西駅伝は4回目の出走でしたが、3年次生の時に優勝を逃してしまって最後の年は優勝をしたいと思っていました。優勝に貢献する走りを絶対にしようと思って走ったのですが、エース区間で区間賞を獲ることができて大きな自信になりました。調子もよかったので楽しんで走ることができました。また、関西の駅伝では区間賞を獲ったことがなかったのでそれも獲れてよかったです。単独走でしっかりいいタイムで走れたのも収穫ですし、全日本の2区を単独走で走ったことも丹後でいい走りができた要因の一つだと思います。

久保 拓海選手(京都学生駅伝)
元木 駿介選手(全日本大学駅伝)
上門 大祐選手(京都学生駅伝)
田中 悠介選手(出雲駅伝)
6区・田中 悠介選手(経営・3年次)
出雲、全日本に比べると自分の中では悔しい駅伝でした。しっかりレースに合わせることが出来ず、前で頑張ってくれた下級生や上門さんの頑張りを無駄にしてしまいました。最終的には優勝することができましたが、後ろの3年次生2人も迷惑をかけてしまいました。自分は今年から試合に出ることが多くなり、連戦で調子を合わせることが出来ませんでした。2年次生の時までは連戦の中での疲労を体験してこなかったので、うまくピークを持ってこれなかったというところもあります。最上級生となる来年はしっかり調子を合わせて納得いく駅伝をしたいです。
寺西 雅俊選手(全日本大学駅伝)

7区・寺西 雅俊選手(法・3年次)
丹後は2年生のときに負けてしまい、今年は絶対に勝ちたいという思いがあったのですが、僕の区間に来るまでに後ろとの差が開いていると思っていました。予想外の2位でタスキを受けたのですが、30秒差なら後ろに大貫もいるし、差をつけることが出来るという自信があったので焦らず走ることが出来ました。出雲、全日本と走ってきたので、関西では緊張することなく心に余裕を持った状態で走ることができ、出雲、全日本を走って成長を実感しました。全日本の時に20km近く単独走で走ったのでスタミナやスピードといった地力がとてもついたと思います。全日本の経験があったから自信をもって走ることができ、2年次生の時の自分のタイムを塗り替えることが出来たと思います。

大貫 陽嵩選手(京都学生駅伝)

8区・大貫 陽嵩選手(経営・3年次)
丹後でアンカーを走るのは初めてでした。レースの展開的にも緊張をしていて、走る前は動揺していましたが、いざ走り出すと冷静になれて後ろにつかれても焦ることなく自分のペースで走ることができました。何度か相手を突き放そうと揺さぶったのですが天橋立のところで離せないと思いラスト勝負に徹しました。思い描いた展開にできて嬉しかったです。

中西 健選手(京都学生駅伝)
中西 健選手(経済・4年次)
自分が走れないと決まったのは前日のギリギリの時でした。自分が外れることで想定した区間から変わってしまった選手もいたので、迷惑をかけてしまったと思います。自分が走れないと決まった時にチームのみんながやさしい言葉をかけてくれて、頑張ってほしい、優勝してほしい、という気持ちがかなり強くなりました。最後の駅伝だったのでかなり意気込んでいましたが、試合に出ることが出来ず、走れないことの辛さを実感しました。しかし、いい経験になったと思います。初心に戻ってまた頑張っていきたいです。

今シーズンの目標は出雲駅伝と全日本大学駅伝での8位入賞をいうことでしたが振り返ってみていかがでしたか。

上門
予選会まではチーム一丸となって入賞に向けてやっていけば予選会も難なくトップ通過できるだろうという話をずっとしていたのですが、予選会では2位に終わってしまいました。まだまだ足りない、やっていることが違うのではないかということも感じました。そこから、本戦では絶対に自分たちが立てた目標を達成するために夏でしっかり頑張ろうということになりました。夏合宿もしっかり走りこんだのですが、結果的に出雲も全日本も目標にはほど遠い結果になってしまって甘さがあったと思います。みんなそれなりに頑張っていたんですけど目標に対する努力ではなかったのかな、と感じました。

田中樹
シーズン前半の課題はチームの底上げだと思っていました。上の選手は関東の選手と戦えていますが、下の選手があまりタイムを出せていないという状況でした。駅伝シーズンに入って下の選手も自己ベストを出したりしてきたので、そういう点では一つ課題を乗り越えたかな、と思います。チームが立てていた目標を達成するために4年次生の間で週に3、4回ほど集まって練習の振り返りや、やる気のない選手をどうやってやる気にさせるかといったチーム全体をよくするためのミーティングをしました。そのおかげもあってチーム全体の底上げが出来たのではないかと思います。

寺西
予選会の時に故障や故障明けの選手が多くてあまりいい走りができていませんでした。駅伝に向けての目標を立てて以降は故障が減りました。夏と秋にかなり頑張ったので故障なくベストをかなり更新できた選手もいました。これは目標に向かって考えて行動した結果だったのかなと思う一方で、全体的な力は目標に対して劣っていた、もしくは目標が高かったのかなと思う部分もありました。そこはチーム全体の意志の弱さだと思ったのでその点を強くしていかないとだめだと感じました。

中西
今年は9月あたりから継続して練習が出来ていて、上のチームで走れている選手がほとんどでした。そこから駅伝メンバーを選ぶことができたのでかなりいい状態だったと思います。2、3年次生は上のチームでの練習を経験したので来年以降は期待ができるのではないかと思います。

元木
目標を達成するためには下の選手が上の選手を脅かしていかなければいけないと思っていたので、自分たち2年次生が3、4年次生に喰らいついていくということを夏合宿から意識して取り組んできました。今回、2年次生の中には駅伝に出ることができなかった選手もいますが、力は付いてきたと思います。

田中悠
予選会前は、チームであまり足並みが揃っていなかった感じもあり、それが結果に繋がってしまったと思います。予選会後は駅伝で8位入賞、関西、京都で優勝という目標に向かってチーム全体がやっていこうという意識や雰囲気でした。それが夏合宿や秋の駅伝シーズンにしっかり結果に繋がったと思います。駅伝での目標には届きませんでしたが、関東数校に勝ったという意味ではよかったです。しかし、8位入賞が出来なかったのは意識の甘さだと思いました。

大貫
予選会前や駅伝前はそれぞれ目標を持ってやっていました。特に駅伝前は気持ちが高まっていて、今回の結果になったと思います。しかし、今の状態のままで行くと今年以上の記録どころか今年以下の記録になってしまうと思うので、今年以上の成績を目指すには高い目標を持ってまとまったチームになる必要があると思います。

久保
春シーズンは予選会に出場しましたが、自分の力不足を感じました。自分はチーム内の力的には下のほうですが、下の選手が強くなって上の選手を脅かせるようになったら駅伝でいい結果が残せると思って、夏に走りこみました。秋の最初は中々結果を出せなかったんですけれど、後半は記録も出て駅伝も走らせてもらえるようになり、下の選手でも喰らいついていけたので、来年以降、自分を含めて後輩たちがしっかりやってくれたら来年はもっといい結果が残せると思います。また、そういう雰囲気を作っていきたいです。

今年、一番頑張った選手は誰ですか。

寺西、中西「久保と元木ですね」
上門「大貫も伸びたと思う」

記録会で自己ベストを大幅に更新した選手ですね。

久保
夏合宿は一番の上のチームで走り込みをしたわけではありませんが、しっかり距離を走り込んで秋で結果を出そうという意気込みを持って走りました。実際に秋の後半に結果を出せて、本学の走り込みは自信になるな、と実感したので冬にもう一度走り込んで春に結果を出せるように頑張りたいです。

大貫
夏から故障なく走れて徐々に状態も上がってきた中で全日本でいい走りができて自信がつきました。その状態で記録会で走ったのでタイムが出たと思います。

元木
出雲駅伝と同日に行われた出雲市記録会に参加した時、関東の選手と走ってみて、スピードの違いを感じ、このままじゃいけないと思うようになりました。それ以降、調子も徐々に上がってきて全日本の結果が自信になり、記録に繋がったと思います。

インタビュー風景

来年のキーマンになる存在は誰ですか。

寺西
1年次生の日下(聖也)や上坂(優太)といった選手が強くなっています。2年次生も強いですが、伸びている1年次生の二人がチーム全体を脅かして底上げをしてくれる、そういう意味ではその二人が来年のキーマンになると思います。

4年次生から新チームに向けてのメッセージをお願いします。

上門
今年は目標を達成できなかったので来年はしっかり目標を達成してほしいです。4年次生が抜けてピリッとした空気がなくなりつつあると思うのでしっかりと一人一人が当事者意識を持つこと、寺西をはじめとする新4年次生に任せきりにするのではなくて、自分で考えて行動できるようになれば雰囲気もよくなると思います。自分に厳しく取り組んでいってほしいです。

田中樹
自分たちの代は3人実業団に進むので、その抜けた穴は大きいかな、と思っていましたが、先日の本学記録会の1万メートルでみんながいいタイムで走っているということを聞いて、来年も安心して応援できると思います。これからまだまだ伸びる選手もいると思うので寺西が新キャプテンとして上門以上のチームを作ってくれたら嬉しいです。

中西
レースで勝つには苦しい練習をする必要があると思います。今年はいい結果でしたが、それで守りに入るとダメだと思うので来年以降も上を目指して挑戦する気持ちを持って自分に厳しく取り組んでいってほしいです。

寺西キャプテン、新チームの抱負をお願いします。

寺西
来年は予選会を1位通過、出雲、全日本で10位という目標を立てています。目標に向けてどういう行動をすればいいかを各個人で考えて、オンオフのメリハリをしっかりしていきます。個人で頑張るだけでなくチーム全体で目標に向かってやっていきたいです。

力のある4年次生は抜けますが、伸び代のある選手が多数います。来年度の目標である出雲、全日本での10位に向かって走り続ける陸上競技部に今後も注目です。

(2015.12.28)【記事・写真:体育会本部編集局 鐘ケ江 直哉さん(経済・1年次】

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