Vol.084 落語長屋 池上 拓真さんインタビュー

「第6回てんしき杯学生トーナメント」で見事2年ぶり2回目の優勝を果たした
落語長屋所属、童亭独歩(どうていどっぽ)さんこと
池上 拓真さん(経済・4年次)にお話をお伺いしました。

てんしき杯とはどのような大会ですか?

池上 拓真さん(経済・4年次)
全国から落語を愛する学生がエントリーし、落語の学生日本一を決定する大会です。当日に行われる予選では約100人が出場します。25人4グループに分かれ成績上位10名が決勝トーナメントへ進出し、審査員であるプロの落語家の前で話を披露します。

優勝した感想をお聞かせください。

素直に嬉しく思います。話を披露する前はとても緊張していたのですが、話の最中は落語を楽しむことができました。

優勝するまでの道のりで一番苦労した点を教えてください。

てんしき杯はトーナメント制のため、予選を含め、噺を複数準備しなければなりませんでした。さらに就職活動と並行して練習することに苦労しました。

落語を始めた理由を教えてください。

中学生の時、図書館で借りたプロの落語家のDVDを観て、こんな世界があるのだと感銘を受け、それが落語を始めるきっかけになりました。

落語をする際に工夫していることはありますか?

中には落語を「演じる」と表現する人もいますが、私の場合「演じる」とは少し異なります。うまく説明できないのですが「演じる」とは、その人になりきるわけで、私は役になりきるのではなく、あくまで根底には私がいるのです。演じるけど演じない。自分でもよくわからなってきました。
あとはお客さんをいかに飽きさせないかという点はいつも考えるようにしています。
落語はどうしてもオチまで長い時間がかかってしまいます。話す側から見ていてもお客さんの飽きはすぐに伝わってきます。声やリズムをうまくすることでお客さんを飽きさせないように研究しています。

落語の魅力を教えてください。

自分が発した言葉に対してお客さんが笑ってくれることが、とても気持ちいいのです。
言葉が悪いかもしれませんが、お客さんを操作しているような気分になります。
この気持ちよさを一度知ってしまったら簡単には落語から離れることはできないでしょう。
またこの感覚は誰にでも感じられるものではないので優越感も得られます。

これからの目標はありますか?

誰が見ても、聞いてもわかりやすい落語を目指したいです。

(2015.11.27)【記事・写真:文化団体連盟本部 孝田 歩さん(法・3年次)】

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