Vol.083 陸上競技部 木村 太一さんインタビュー

「天皇賜杯 第84回日本学生陸上競技対校選手権大会」の
男子ハンマー投げで65m28の記録で3位になった
木村 太一さんにお話を伺いました。

まず、ハンマー投げを始められたきっかけを教えてください。

木村 太一さん(法・4年次)
小学校5年生の時に室伏 広治選手(ミズノ)がアテネオリンピックで金メダルを獲得されたのをテレビ中継で見て、「自分もこれをしたい」と思ったのがきっかけです。
それまではバドミントンをしていました。ハンマー投は高校生以上でないとできないので、中学校までは短距離をやっていました。ハンマー投との出会いは、運命だったのかもしれません。

大学入学後から各種大会で結果を残してこられましたが、ご自身で力は付いてきたという実感はありますか?

昨年は故障で記録が伸びませんでしたが、それ以外は順調に力が付いてきたと実感しています。

大学入学直後に比べて技術的にも身体的にも大きく成長されたと思います。

技術的には卯野 優監督にきめ細かく指導していただいております。卯野監督のご指導のおかげで成長できたと思っています。体重は入学直後、95kgでしたが今は103kgあります。ベンチプレスも145kgまで上げられるようになりました。

2013年の日本学生陸上競技個人選手権大会で4位に入りましたが、その時初めて60mを越えられました。

その大会までは思うように記録が伸びずに苦しんでいたのですが投げたときは、うまくタイミングが合い、今までと違う感じはありましたね。翌年の学生個人選手権では3位に入りました。やっぱり全国大会入賞というのは特別だと思うのでうれしかったですね。

今年は学生個人選手権ではなく世界大会の選考試合でもある日本選手権に出場されましたが、日本選手権後に変わったこと等はありますか?

日本トップレベルの選手たちが周りにいて、今まで以上に緊張しました。しかし、それを経験したことでほかの試合では落ち着いて試合を進めることができるようになったと思います。学生だけの大会では緊張しなくなりました。

全日本インカレは1年次から出場されていて2013年は6位、今年は3位になりましたが、2年前に比べて成長を実感したことはありますか?

2年前はギリギリの成績で決勝に進むことができ、その時の自分のベストパフォーマンスをすることができて、なんとか6位に入れました。今回は以前よりも力がついていたので、予選通過は当然と思っていましたし、その先を見据えていました。気持ちにすごく余裕をもって試合ができたと思います。
全日本インカレ ハンマー投げ3位

全日本インカレの決勝の前に卯野監督と、どんな会話をされましたか?

たくさんの言葉はありませんでしたが、試合後に決勝へ向けての修正点と「明日頑張ろう」というようなお言葉をいただきました。

今年の学生個人選手権で優勝された金原裕太さん(経営・3年次)をはじめ力のある選手がチームにいますが、彼らの活躍は刺激になりますか?

とても刺激になりますね。一緒に練習したりして後輩たちから学ぶ部分もたくさんあります。

金原さんは木村さんをとても尊敬されていて、たくさんのアドバイスをしてもらえるとおっしゃっていました。ライバルとなる選手に対してアドバイスをすることに抵抗はないですか?

後輩にアドバイスをすることは先輩として当然のことです。教えることによって自分自身も新たに気づくことがあり、成長することができます。

昨年は故障をされたようですが。

膝の靭帯を故障してしまいました。それが治るのを待って、そこから色々と周りの筋肉を強化していってそれまで通りに投げられるようにしていきました。

ハンマーを投げる際に気を付けていることはありますか?

体の左側を軸にして回転していくので、崩れてしまうとうまく飛ばせないのでそこは意識しています。軸がぶれないためにトレーニングだけでなく、重心をうまくのせるといった技術も大事にしています。

試合前に行うルーティーンや、やる気を出す方法はありますか?

ルーティーンはオレンジジュースを飲むことです。疲労回復という意味で。試合前日までに飲んだりします。やる気を出す方法はおいしいご飯を食べることです。食べることは元気の源だと思っています。

自分にいつも言い聞かせている言葉はありますか?

「やればできる」です。練習量などをしっかりこなしておけば結果は付いてくると思うので、日頃から意識しています。

最後に、今後の目標をお願いします。

まず、来年の日本選手権でベスト8に入ってそこから記録的には70m超えを狙います。室伏選手のように世界で戦いたいですし、2020年の東京オリンピックも狙っていきたいです。

室伏選手の活躍を見てハンマー投を始めたという木村さん。いずれは室伏選手のように世界で戦うことが目標だそうです。2020年東京五輪で木村選手の姿が見られる日が待ち遠しいですね。

(2015.10.27)【記事・写真:体育会本部編集局 鐘ケ江 直哉さん(経済・1年次)】

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