Vol.076 荒賀 慎太郎さん(空手道部・4年次)インタビュー

今回は第57回全日本学生空手道選手権大会のチャンピオンで、
昨年の世界学生空手道選手権大会でも3位と
世界で活躍されている荒賀 慎太郎さんにお話を伺いました。

空手を始めたきっかけを教えてください。

荒賀 慎太郎さん(経営・4年次)
特別な「きっかけ」があったわけではなく、家族全員が関わっていたので、気がついた時には始めていたという感じです。3歳からしていたそうです。

荒賀さんというと、実家が道場を開いておられ、お姉さん、お兄さんが世界で活躍されている有名な空手一家ですが、プレッシャーを感じることはありますか?

あまり感じることはありません。 兄弟と空手の話をすることも少なく、普通の兄弟という気がします。
ただ高校2年生の時、初めて全日本強化選手に選抜され合宿に参加した時は、大人の選手が多くストイックで緊張感が漂う雰囲気のなか、兄や道場の先輩方がいてくれたので、大変心強かったのを覚えています。

物心がついてから今まで、ずっと空手漬けの毎日だったと思いますが、「嫌だなぁ」と思ったことはありませんか?

正直にいうと、何度もあります。自分自身で言い訳を作って正当化して、練習に行かなかった時もありますが、今思えば、さぼっていたのだと思います。
ですが、長い期間、練習から離れたことはありませんでした。

他のスポーツに興味を持ったことはありますか?

小さい頃、野球がしたいと思ったことがあります。
まわりでもやっている子がいましたし、何となく憧れていましたが、最後は強制されたわけではなく、空手を選びました。

あまり、家では空手の話をしないということですが、選手としてお兄さんのことをどう思いますか?

志が高く、ストイックに取り組んでいる姿勢が素晴らしいと思います。

大学での部活動について聞かせてください。

本学の第2体育館という所で毎日練習しています。2年前に卒業した兄がコーチを務めていて、指導してくれていますが、練習では「兄」という意識はありません。
部員同士は仲がよく、いっしょにご飯を食べに行ったりして、良い雰囲気のクラブだと思っています。

昨年6月に行われた世界学生空手道選手権大会で、世界の選手たちと対戦してみて感じたことを教えてください。

組手のスタイル、考え方、試合運びが根本的に日本人とは違うと感じました。60㎏級で出場したのですが、そんなに体の大きな選手はいませんでした。ただ、計量の時に見たのですが海外の選手達の体は筋肉で鍛え上げられていました。世界で勝つために必要なことは技術よりも勝負に対する強い気持ちだと思います。

同大会は3位という結果でしたが、その結果をどのように受け止めていますか?

率直にうれしかったです。本当は、優勝したかったのですが、相手が社会人も出場する世界大会で優勝経験のある選手だったので…結果には満足しています。

今回、6年連続で全日本強化選手に選抜されたそうですが、どのようなチャンスがあるのでしょうか?

世界大会に出場することができます。60㎏級で選抜された人が3人いますが、月1回行われる合宿で試合をして、ランク付けをした結果、1番だった人が世界大会に出場する権利を得ます。

今年も6月に香港で行われる「東アジアシニア選手権」の出場が決まっているそうですが、目標をお聞かせください。

優勝したいと思っています。

今まで、数々の国際大会に出場されていますが、大会前に気を付けていることはありますか?

普段よりも、試合を想定して実践的な練習を行うようにしています。また、当日の試合時間に合わせて行動し、身体の調子を合わせることもあります。
あまり、大会前にピリピリすることはありませんが、試合の事を考える時間は増える気がします。

今後の目標をお聞かせください。

今年は、最上級生として責任を感じています。
自分のことだけでなく、空手道部として充実した試合ができるように頑張りたいと思います。
個人的には、あまり目標をきちっと決めてしまうのは好きではないので、目の前にある試合を1試合1試合大切にしていきたいと思います。

日本のみならず世界を舞台に活躍している荒賀さん。そんな日本のトップ選手に取材を出来たことは非常に貴重な経験になりました。荒賀さんの今後の活躍を願っています!

(2015.05.15)【記事・写真:体育会本部編集局 鈴木 祐二さん(文化・2年次)】

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