Vol.072 アーチェリー部 今江 健悟さん(コン理・4年次)インタビュー

今回は、大学入学後にアーチェリーを始め、
大学での勉強と両立をしながら、インカレで見事優勝し、
先日の京都市スポーツ大賞を受賞された
今江 健吾さんにお話を伺いました。

今江 健悟さん(コン理・4年次)

今江 健悟さんは、大学入学後にアーチェリーを始めたにも関わらず、「全日本学生フィールドアーチェリー個人選手権大会コンパウンド部門」で優勝し、また、その成績が評価され「京都市スポーツ大賞」を受賞されました。

また、同じく「全日本びわ湖クロスカントリー大会」で優勝し「京都市スポーツ大賞」を受賞された陸上競技部の上門 大祐さん(法・3年次)とは、中学時代の先輩後輩で仲が良かったということから、上門さんにもインタビューに同席していただき、お話を伺いました。

先日は、「京都市スポーツ大賞」の受賞おめでとうございます。表彰基準が高く、名誉ある賞を受賞された感想をお聞かせください。

受賞したと聞いた時は、とても嬉しかったです。
スポーツでこのように大きな賞をいただいたのは初めてですし、憧れていた“楯”までいただけたので、頑張ってきて良かったと思いました。
また、指導者の方々や先輩、仲間などまわりに恵まれたおかげで、ここまで来ることが出来たと感謝しています。

表彰式は、同時開催のスポーツ殿堂表彰式もあり、盛大な表彰式でしたが、出席してみていかがでしたか?

京都市スポーツ大賞という立派な賞は、自分とは縁のない賞だと思っていました。だから、会場に着くまでは「きっと、ピリピリとした緊張感が漂っていて近寄りがたい人たちばかりなんだろうなぁ」と覚悟していましたが、実際は、穏やかな雰囲気でとても安心したのと同時に「トップアスリートも自分と同じ人間なんだ!」と改めて感じました。きっと、みなさん「オン」と「オフ」がきっちりと区別できる方なのだと思います。
憧れの選手も受賞されていてワクワクしました。

会場では、中学時代の後輩である上門 大祐さんと会われ、楽しそうにお話されていたのが印象的でした。

今江)はい、上門君とは中学の陸上部で一緒でした。同じ中長距離ということもあり、親しくしていました。その後、別々の高校に進んだのですが、また、大学が同じになり、お互いの練習場が近かったので、よく顔は合わせ、時々話をしていました。大学まで、陸上を続けて活躍し、3年次生で主将をしていることは、本当に凄いと思いますし家族ぐるみで応援しています。

上門)今江先輩は、中学時代の中長距離部門のキャプテンで、陸上の楽しさを教えてくれた人です。陸上は地味でストイックな練習も多く、クラブの雰囲気が暗くなることも多かったのですが、今江先輩は、持ち前の明るさで、辛い練習でも前向きに取り組むことを教えてくれました本当に感謝しています。

以前、上門さんは、京都市スポーツ大賞の受賞について、謙虚なコメントをされていましたね。

今は、駅伝を中心に練習していますから、まさか個人で賞をいただけるとは思っていませんでした。本当に驚き、嬉しかったです。また会場では、雲の上だと思っていた選手も受賞されていて「自分が同じ賞をいただいて良いのかな~」と思いました。同時に、「また受賞できるよう頑張ろう!」と強く感じました。
スポーツの殿堂表彰式では、尊敬する早狩さん(3000m障害日本記録保持者・全国都道府県対抗女子駅伝 京都府チーム監督)をはじめ、トップ選手の対談もあり、有意義な時間でした。これからの取組みにも参考になることがたくさんありました。

今江さんは、大学から競技を始め、見事、京都市スポーツ大賞を受賞されましたが、そもそもアーチェリーを始めたきっかけは?

大学では、コンピューターを中心に勉強を頑張ろうと思って入学をしました。 ただ、小さな頃からずっと身体を動かしていたので、勉強だけではなく、大学でも何かスポーツをしようと思っていました。何をしようかと迷いましたが、強豪校である本学の陸上競技部に入部し、勉強と両立するのは難しいと思い、他のスポーツを探して出会ったのがアーチェリーです。

ほかにもスポーツはたくさんありますが、何故、アーチェリーを選んだのですか?

「何が良いかなぁ?」と軽い気持ちで、本学の“課外活動サイト”のクラブ紹介を検索した時に、クラブが50音順に並んでいるので「アーチェリー」が一番最初にヒットしました。詳しく見てみると、おもしろそうだったので、見学に行くことにしました。

実際に見学、体験してみていかがでしたか?

とてもおもしろかったです。
今までは、「走る」というシンプルな競技でしたが、道具を使うスポーツに魅力を感じました。新入生勧誘時期の体験アーチェリーでは、的に風船がつけてあり、当たったという実感がありおもしろかったです。
練習は“量より質”というか、1回1回内容を考え工夫したり、方法を変えてみたりすることが多いので、クラブ活動だけに没頭できない自分でも、頑張れば出来るのではないかと思いましたし、先輩方の雰囲気も良かったので入部を決めました。

陸上競技とアーチェリーでは、どんなところが違いますか?

アーチェリーは、上半身の繊細な動作が重要になってきます。勿論、陸上競技も上半身の動きを大切にしますが、更に肘の角度、手首、指先までに神経を尖らせていないと、的を狙うことができません。少しの緊張で、大幅にくるってしまうこともあります。今まで経験したことのない繊細な動きでした。
また試合時間も、通常1回の試合で2~3時間、合計72本を射続けるので、緊張感と戦い集中力を保つのも重要なポイントになります。
アーチェリーの弓

今江さんは、勉強の成績も良いと評判ですね。

まだ、今ほどパソコンが一般的でなかった時代から、自宅にパソコンがありました。その影響なのか、もともとコンピューターに興味があり、大学進学を考えた時に、もっと深く勉強したいと思って進路を決めました。好きなことなので、クラブ活動以外の時間は、ほとんどパソコンに向かってコンピューターの勉強をしている状態です。クラブ活動と勉強の両方が、互いに気分転換になっている感じです。

クラブ引退後の予定を教えてください。

今頃は、既に引退している予定だったのですが、昨年の末にあった予選会の結果が良く、2月のインカレにも出場できることになりました。せっかくのチャンスなので、しばらくは、卒論を書きながらクラブも続けることにしました。 卒業後は、本学の大学院に進むので、更にコンピューターの勉強を極めたいと思っています。

最後になりましたが、お互いに向けてひと言いただけますか。

上門 大祐さん→今江 健悟さん
中学時代、キャプテンの今江先輩が引っ張ってくれたからこそ、陸上の楽しさを知り、今の自分があります。どんなに辛い練習でも明るく取り組み、乗り切っていく力は凄いと思います。また、僕が怪我などをして辛い時も、さりげなく声をかけてくれたり、本当に励みになります。その明るく前向きな力を大切にして、次の場所でも輝いてください!

今江 健悟さん→上門 大祐さん
中学時代、一緒に頑張っていた仲間が、大学になっても続けていたということは本当に嬉しいです。主将になり、期待されている分、精神的に大変なことも多いと思いますし、身体についても調子の悪い時もあると思いますが、頑張って克服してほしいと願っています。
自分も陸上をしていたので、ある程度、気持ちは分かるつもりです。応援しています!


2人とも、表彰式や試合の時の緊張感が漂う表情とは違い、とてもにこやかに思い出話をはさみながら話してくださいました。
先輩後輩の仲で、お互いを思いやりながら、応援し合える間柄は素晴らしいと思います。
これからも、それぞれの道で、更に自分を磨き続けられることでしょう。

今江さんは、文武両道で培った気力と体力をもとに、春からは研究の道に進まれます。
今江さんの開発したコンピューターが世界の注目を浴びる日が来ることを楽しみにしています。

(2015.02.03)

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