Vol.066 映画研究部 西川 琴平さんインタビュー

数多くの場所に赴き、映画を撮影している映画研究部で、
平成26年度主幹を務めている
西川 琴平さんにお話を伺いました。

映画研究部がどのような活動をしているのか教えてください

西川 琴平さん(経営・3年次)
映画研究部は、自分たちで映画を撮って上映している、すべて自己完結型のクラブです。具体的には、12月の図書館上映会、2月の後期学外上映会、8月の前期学外上映会、11月の神山祭での上映会に向けて各部員で撮影し、エラーの編集などを経て、上映会で発表しています。他には、4月のシエスタで新入生向けの短い映画を上映しています。

上映会について詳しく教えてください。

図書館上映会:図書館上映会は、毎年情報宣伝をあまり行っていません。クラブが代替わりしてはじめての上映会であり、「機材等がちゃんと使えるか」といった確認・指導要素の多い上映会だからです。
後期学外上映会:毎年ウイングス京都で2月に開催しています。準備では1か月前にある程度の事は決めて、1週間前には学内でプレ上映会を行い、エラー修正等の最終確認をしています。
前期学外上映会:毎年、1年次生監督の映画を1本製作するというルールがあります。キャストもほとんど1年次生なので、我々上級生はプレ上映会で初めてその内容や出来を知ります。ですから、本番の上映会における対外的な面白さだけでなく、プレ上映会における製作者としての面白さもあります。
神山祭:神山祭では、合宿で撮影した映画が上映されるので、それは大きな見どころかと思います。また、合宿映画の監督は1人ですが、他の部員もちょっとした休憩時間に撮影しているので、毎年楽しんでいただけたらと思っています。

台本作成や撮影はどのようにして行われていますか?

台本は基本的に監督が製作します。撮影で、監督の考えているシーンの抜き方と、カメラの意見が食い違うといけませんから、撮影も台本を製作した監督が行います。また、アニメーションの映画を作った部員や、台本段階から人物配置などの絵コンテにこだわりを持っている部員もいます。絵コンテに凝っていないと、1つのシーンですべてのアングルから撮らなければいけないので時間がかかります。
合宿にて
撮影風景

作品には部員の個性が出るのでしょうか?

やはり部員1人でいくつもの作品を製作するうえで偏りは生じます。毎回アクション映画を撮影する部員もいれば、「映画には愛が必要だ」と言って恋愛や青春をテーマに、まったりした作品を撮る部員、「グロテスクこそ映画」と言い8リットルもの血糊を使う部員など様々です。血糊などのグロテスク系な作品では、演じるキャストにもハードな演技が求められます。また、毎回お金の取引などを中心に複数の伏線をはり、最後に全てが重なり合いながら解決するような物語を作る部員もいます。

撮影に際してどのような場所に赴いていますか?

学内外様々なところに行って撮影しています。例えば駅で撮影するとなると、電車の運営に支障をきたしてはいけません。ですから電車の本数が極めて少ない田舎の駅にレンタカーで出向いています。海の描写が必要なシーンは福井や四国の海まで行って撮影します。電車を使って日帰りで舞鶴に行ったこともありますが、大学近辺で行こうと思えば山も海もそろっているのは京都産業大学の魅力だと思います。
また今年の合宿では「富士山を撮りたい」という意見があったので、静岡県に行きました。滝を背景にした撮影もしたのですが、滝の音が大きく、難しい撮影となりました。山登りもしましたが、道なき道を登って行ったので文化系クラブとは思えないほど、とてもハードな合宿でした。

何故、仮入部期間を設けているのですか?

映画研究部は映画を観て研究をする部活だと思って入部する新入生がたまにいて、自分たちで撮る部活だと知って退部する部員がいるからです。また、撮影で走りまわることや、朝8時から18時までの撮影の他にテスト期間中にも撮影をする監督もいるので、その厳しさからやめる部員もいますから、仮入部期間を設けています。
撮影風景
合宿風景
合宿風景

1人ひとりの個性を潰すことなく部員をまとめなければいけない

状況で気を付けていることはありますか?
部員をまとめる上で気をつけていることは、製作工程などは各自責任を持って考えてもらうようにしているので、必要な報告だけをしてもらい干渉しないようにしています。ただ、撮影を行う時に必要な手続きなどは、細かく確認し指示したり、自ら動くようにしています。また、上級生が問題を起こすと示しがつかないので、そこの管理は今後も徹底していこうと思います。

映画研究部として今後の目標はありますか?

例年は映画をテープで上映していましたが、今年度からDVDでの上映に切り替えました。また、神山交響楽団のサマーコンサートの撮影や学外団体、企業などのマニュアル撮影なども行っており、クラブ外との交流も増えました。我々も引退が近くなっているので、そのような交流は次年度以降にも残してほしいですし、外だけでなく映画研究部内での交流も大切にしていけたらなと思っています。
来年で京都産業大学創立50周年ということで、京都産業大学のプロモーションビデオを非公式で製作するなど、自分たちなりに盛り上がってくれたらいいなと思っています。

(2014.10.30)【記事:文化団体連盟本部 近持 恒平さん(経済・3年次)】
【写真:映画研究部】

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