Vol.042 英語研究会 坂本 直樹さん インタビュー

今回は11月10日(日)に神山ホールで行われた
「2013年度荒木杯争奪 全日本英語弁論大会」で
見事優勝された英語研究会の坂本直樹さんにお話を伺いました。

2013年度荒木杯争奪 全日本英語弁論大会(以下:荒木杯)とはどのような大会ですか?

坂本 直樹さん(法・2年次)

荒木俊馬先生をモチーフにしている英語研究会で行われるスピーチコンテストです。今回は本学を含めて京都大学や早稲田大学といった全国11の大学が参加しました。

荒木杯は
Contents(話す内容)
Delivery(声や表情の大きさ、ボディランゲージ)
English (発音がどうか、文法の間違いがないか、おかしな単語はないか)
Question(ジャッジの人の質問に対して質問の意味を分かっているのか、英語の質問に正しい答えを返しているか)
の4点から順位をつけています。

優勝の感想をお聞かせください。

嬉しいのはもちろんなのですが、優勝できると思っていなかったので驚きの方が大きかったです。周りの人のレベルが相当高かったので、「負けるんじゃないかな」など心配していました。
前回優勝された方が今回も出場されていて、恐い部分がありましたが、“優勝”と言われた時はかなりびっくりしました。

今回出場して、手ごたえはありましたか?

正直に言うと、ありませんでした。これとは別に全国英語学生プレゼンテーションコンテストという大会に参加していてチームで活動していて、仲間の足を引っ張るまいと1週間前はそちらに力を注いでいたので、中々荒木杯に時間を割けませんでした。そのため、荒木杯当日は達成感があまりありませんでした。 自分の中では、できたって感じはなく、出来は70パーセントくらいです。ですが、荒木杯で優勝して、プレゼンは全国トップ50に入り、忙しい中でも粘り強く努力を積み重ねてきた結果、二兎追う者は二兎を得ることができました。

どんな内容を取り上げましたか?

1言でいうと“リアクションが大事”という話です。
人と人とが会話をするとき、
Passion(情熱)
Representation(表現)
Impression(感情)
Reaction(反応)
という見えない感情の振り子があると考えています。

例えば…マジシャンのマジックであれば、
情熱は「人を楽しませたい!」「人に感動を与えたい!」などの周りから見えない心のエネルギーがあります。
その感情がマジックというツールを通して無形から有形になり見ている観客の心に響きます。 観客は感動して驚き心が動きます。
最後にそれらの気持ちが拍手や笑顔といった反応へと心からあふれ出るのです。
これって普段の会話や授業中にも同じことが当てはまるんじゃないかという考え方です。

そんな中でもリアクションが重要なんじゃないかなと思っています。
この振り子は1回の振りでは終わりませんし、どんどんと大きくなっていきます。
リアクションを受け取ったマジシャンは、相手からもらった反応はすごく嬉しいのでもっと喜んでもらえるように練習しますし、技術を磨きます。

そうやってお互いに響きあっているのです。 これが僕のスピーチの題名である「A Big Swing of Pendulum(感情の振り子)」です。 人と人とのお互いの感情が響き合っているのが振り子だなって思って。 大きな振り子を振るためにはリアクションは重要だという考え方です。

 

ホームでやる大会ですが、特別な感じはありましたか?

レベルが高く厳しい戦いということは分かっていたので、ホームだから気軽にできたという感じではなかったです。

英語に興味を持ったきっかけは何ですか?

英語は大学入ってから興味持ち始めました。
学内で留学生と話したり、学外でも外国人の方に道を聞かれたりと英語に触れあう機会が多くなってきたこともあり、グローバルという視点も考えつつ、やっぱり英語って重要なんだなと感じていました。
言語は人と人を繋ぐツールになるものなので大学4年間で身に着けられたらという考えもあります。
英語弁論には比較的スムーズには入れました。
先輩に負けないという闘争心が自分の性格にフィットしていて、コンテストで勝つというところが僕の中で楽しかったです。

英語弁論の魅力は?

大きく分けて2つあります。
1つ目は自分の英語力の成長を感じられる事です。英語力ってはっきり見えてくるものではありません。けれど、荒木杯では表現力や英語能力が顕著に表れランク付けされる場なので、自分自身の成長を実感することができます。
昨年は予選にも入れなかった自分が優勝までいけたってことは英語能力やコミュニケーション能力などが伸びたからこそという部分があるので、成長の物差しになっているかなと思います。

2つ目はスピーチコンテスト当日までに至る道のりです。
10分だけの発表をどうやって作り上げたかというプロセスがやはり重要だと思います。 「どう表現したら相手に伝わるか」
自分の考えを整理してどう手を加えるか練ってみたり。また言葉だけじゃなくて、物を使ってみてどう伝わるのか考えてみたり、それが自分自身を作っている感じします。
苦労は常にあったのですが、ラーニングコモンズの学習支援で表現のアドバイスを頂いたり、ゼミの先生に声を録音してもらいそれをオーバーラッピング(音声を聞いて発する)して練習していました。

今後の目標を教えてください

来年は、留学を予定していて“荒木杯”には参加しません。
昨年駄目だったものが、今年頑張って優勝できた事で、僕の中で“スピーチ”については一区切りついた気がします。
満足しているわけではないですが、ある程度のレベルまでいったらまた違う事に挑戦してみたいです。
次の目標としてプレゼンテーションを頑張りたいなという想いがあります。
全国学生プレゼンテーションコンテストでTOP50には入ったのですが、1位にはなれませんでした。そんな中、他の参加者のプレゼンを見て「この人たち凄いな」と感銘を受けました。こう感じるのは、自分には、まだ伸びしろがあるとう事だと思いますし、自分が求めているゴールまではまだまだ努力しなければいけないと思います。
次はプレゼンテーションという違う表現の仕方を身に着けて幅を広げていきたいです。

(2013.12.10)
【記事・写真:文化団体連盟本部 山口 裕基さん(法・4年次)】

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