Vol.004 自転車競技部 木村 圭佑さん インタビュー

日本で行われる自転車競技の国際大会の1つである
「ツアーオブジャパン」に、
日本学生自転車競技連盟選抜(日本学生選抜)の
一員として挑む、自転車競技部の
木村圭佑さんにお話をうかがいました。

まず日本学生選抜に選出された感想を聞かせてください。

保平 加奈絵さん(法 4年次)
日本の学生代表として挑むので恥ずかしい成績は出せないし、大学生だからと言ってプロの選手に負けて当たり前ではなく、全力で勝負しにいきたいです。また、出場するからには、結果を求められます。だから、とにかく結果を残せるように頑張りたいです。

不安などはありますか?

レース中の木村選手
外国人選手や自分より格上の選手ばかりが出場する大会なので、正直なところ自分が本当に通用するのか不安はあります。春先から調子が上がっていないのですが、もしこの大会で通用しなかったらこの先もない、と考えています。だから、とにかくこの大会に集中し、全力を尽くすことだけを考えています。

「ツアーオブジャパン」には数多くの海外の強豪チームも参加します。日本と外国では、どういうところに違いを感じますか?

まず、自転車競技の置かれている環境が全く違います。日本ではマイナースポーツですが、海外、特にヨーロッパでは自転車のロードレースというのは日本でいう野球のようにメジャースポーツに位置付けられていて、地域の少年自転車クラブがたくさんあり、そこから上の世代へ育成していく一つの「文化」として根付いています。そのため、ヨーロッパにはたくさん強い選手が生まれます。正直なところ、日本人選手がそのような強い外国人相手に対抗するのはとても厳しいですが、しっかり戦いたいです。

日本学生選抜に選出される主な要因となったのが、昨年開催されたインカレロード準優勝の実績ですが、今振り返るとどうですか?

昨年のインカレ時は、直前にアメリカで1か月間合宿をおこない、しっかり準備をして臨んだので結果が出たと思います。今思えば、本当は優勝したかったので、悔いはないといえば嘘になりますが、準優勝という結果に満足していますし、今年こそは優勝を狙いたいと思っています。

話は変わりますが、そもそも木村さんが自転車競技をはじめたきっかけは?

それまで、小・中学校と水泳や野球をやってきました。高校でも野球をやろうと思っていたのですが、高校に自転車競技部があり、魅力を感じて「これしかない」と思い入部を決意しました。そこから自転車にのめり込み、現在に至っています。

普段はどんな練習やトレーニングをされていますか?

平日は基本的に授業終了後から日没まで練習します。練習時間が短いので効率の良い練習を心がけています。また週末になるとレースに出場し、大きな大会だと1日に200km走ることもあります。今年3月には、部員全員で沖縄で約3週間合宿を行い、プロチームと合同練習などもさせていただきました。

木村さんの今後の将来的な目標をお聞かせください。

やはり、インカレなど日本の大きな大会で優勝して、国際大会の日本代表に選出されたいです。大学卒業後は実業団のプロチームと契約して、更にはヨーロッパのレースに出場したいです。引退後は、日本のジュニア世代のコーチとして指導していきたいです。日本の自転車競技界の底辺をしっかり育て、自転車競技の発展につなげられたらいいですね。

最後に、木村さんにとって自転車競技とはどのようなものですか?

普段の生活では絶対味わえないことばかりで、刺激を受ける毎日です。正直練習ではきついときが何度もあり、やめたいと思うこともたくさんあります。でもレースで結果が出たらそれ以上の喜びがあって、また続けようという気持ちになります。高校時代からずっと自転車ばかりしてきて、勉強も決して得意とは言えません…(笑)。だから本当に自分から自転車を取ったら何も残らないですね。


インタビューを終えて

今回のインタビューで、木村さんの自転車競技に対する熱い想い、ストイックさがひしひしと伝わってきました。大舞台に満を持して挑む木村さんに注目し、これからも応援しようと思います。

(2012.05.15)
【聞き手・構成:体育会本部編集局 岡田 賢(経済 3年次)】
【写真:体育会本部編集局 長野稜(法 3年次)】

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