ボラトーク「自分のため?誰かのため?~やってみよう、ボランティア~」開催報告
2024.01.16
今回は、京都市洛西地域で子どもたちの居場所づくりに取り組む「NPO法人竹の子学習ひろば」で活動する現代社会学部4年次生をゲストに迎え、活動先で出会った子どもたちとの関わりから、大きく価値観が変わった体験を2部立てでお話していただきました。
開催概要
トーク①ボランティアの「出会い」:「自分のために」から「誰かのために」
日時 | 2023年12月8日(金)12:30~13:00 |
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会場 | サギタリウス館2階 S201教室 |
ゲスト | 宮川 佳大さん(現代社会・4年次) |
内容 |
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参加者数 | 4人 |
トーク②ボランティアとキャリア:「誰かのために」が「自分のために」
日時 | 2023年12月12日(火)12:30~13:00 |
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会場 | サギタリウス館2階 S201教室 |
ゲスト | 宮川 佳大さん(現代社会・4年次) |
内容 |
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参加者数 | 5人 |
内容
ゲストの宮川佳大さんは、2年次の冬にボランティア活動を始めました。一生懸命取り組んできたクラブを辞め、就職活動で何かアピールできるものを、と考えていたタイミングで、友人に誘われ、もともと関心があった「子ども」分野の活動をスタートしました。
第1回では、「自分のため」が「誰かのため」に変わっていったエピソードを語っていただきました。
宮川さんは、活動を始めて2カ月ほど経った頃、とある兄弟と出会います。発達につまずきを抱える子どもたちを取り巻く状況、保護者の苦悩を知ったとき、宮川さんは目の前にいる子どもたちに本気で向き合うことの重要性を強く感じました。
さまざまな課題を抱えた子どもたちのことがわからなかった、という宮川さんは、活動に本気で取り組む中で、どんどん自分の中の問題意識が広がっていったそうです。自分たちが必要とされている、頼られている、ということを実感したとき、「自分のため」という気持ちが消えていくのを感じた、と語りました。
第2回では、「誰かのため」に取り組んできた活動が「自分のため」になっていった経緯を語っていただきました。
宮川さんはボランティアと並行して、イベントスタッフのアルバイトをしてきました。イベントスタッフは営業の観点を学ぶことができる、と考えたそうですが、営業成績を上げるためには、目の前にいる人のためだけでなく、数字のために動かないといけないことがある、ということを知り、葛藤を感じます。一方、ボランティア活動では、たくさんの子どもたちと出会い、活動を通して自分が好きなこと、得意なことが明らかになってきた、と言います。いつしか、「自分のためでなく、子どもたちのためならアイデアも出る。行動力も生まれる」という自分の特性に気づくようになりました。同じく、苦手意識を覚えたアルバイトからも、逆説的に「自分のためよりも、目の前にいる人に与える人になりたい」と実感するようになったそうです。
「ボランティアだけでは自分の特性に気づくことはできなかった」という宮川さんは、好きなことだけをやるのではなく、苦手なことにもあえて取り組むことで、本当に自分のやりたいこと、得意なことが明確に見つけられる、と語ります。苦手なことにもあえて取り組んだことで、「好き」を仕事にしていいのだ、と思えるようになったと話していました。
宮川さんは卒業後、地元に戻り、子どもの発達支援に取り組む放課後デイサービスに就職します。進路選択にあたっては、ずいぶん悩んだ、と言います。そのときに決め手となったのは、「かつてのように定年まで1つの会社で働くということが普通でなくなった時代だから、せめて最初は、やりたいことをやってみよう」という勇気でした。
トーク終了後は、すでにボランティア活動に取り組んでいる参加者を交え、さまざまな形で子どもと関わることの意義について情報交換する様子が見られました。
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