「スポーツと人間形成」で日本野球機構審判技術委員の谷 博さん(本学卒業生)が講義

2017.05.19

5月19日、共通教育科目「スポーツと人間形成」において、日本野球機構審判技術委員の谷 博さん(本学経済学部卒)がゲストスピーカーとして講義を行いました。

谷さんは本学を卒業後、当時の社団法人セントラル野球連盟審判部に入局されましたが、当初は同連盟への応募結果は不合格だったそうです。しかし、不合格通知に肩を落としていたところ谷さんに1本の電話が入り、合格者に視力が悪い者がいたため繰上げで「審判にならないか」と先方の担当者から声をかけられ、幸運のチャンスを掴み、審判という仕事に就くことができたそうです。

審判という仕事は、すぐに1軍のリーグで活躍できるのではなく、現在では審判学校で1~2年の養成期間を得て、NPB(一般社団法人日本野球機構)審判として採用され、さらに5年間は2軍の試合を中心に技術を高めてやっと1軍の試合を経験できるようになると、一人前の審判になる過程を説明してくださいました。
また、ゲームの進行に関しては、審判がすべての権限をにぎりますが、それゆえに誤審の疑いや監督や選手から抗議といったトラブルは避けられず、いかにしてトラブルを収めるかが審判の技量に求められる力の1つであると、ご自身が経験した事例を紹介しながら説明されました。そのトラブル事例の中には、とても有名な選手や監督もおり、テレビの前では聞くことができない審判と選手や監督とのやり取りの内容に学生も興味を引かれ聞き入っていました。

最後に、トラブル事例の話も然り、誰かを納得させるためには、その人の性格や立場をふまえた上で対応することでうまくいくことが多いため、相手に応じた最適な対応を見極めて行動していってほしいと学生にメッセージを送られました。

野球のルールブックを見せる谷さん
トラブル事例の話に聞き入る学生達
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